経口TGFβ受容体阻害剤であるLY2157299が、進行肝細胞癌(HCC)に有効である可能性が明らかとなった。フェーズ2試験で安全性と抗腫瘍効果が確認されたもの。9月13日から15日まで米ワシンントンD.C.で開催された第7回INTERANATIONAL LIVER CANCER ASSOCIATION(ILCA)年会で、University of Bari Medical SchoolのG.Giannelli氏によって発表された。

 フェーズ2試験の適格基準は、ソラフェニブ投与で進行したまたはソラフェニブ投与が適さない進行HCC患者で、Chili-PughがA/B7、AFPが1.5×ULN(正常上限値)以上、PSが1以下、測定可能病変があり、既治療全身療法レジメンが1以下とされた。試験は患者に28日を1サイクルとしてLY2157299を14日間毎日投与し、14日間休薬することで行われた。投与量に応じて1日あたり160mg群と300mgの2群に分けて行われた。主要評価項目は増悪までの時間(TTP)とバイオマーカー(血清中AFP、TGFβ、E-カドヘリン)の変化。副次評価項目は毒性と薬物動態だった。

 試験には106人(160mg群37人、300mg群69人)が登録され、年齢中央値は63歳(31-88)。C型肝炎による患者が32.1%、B型肝炎による患者が24.5%、アルコール性によるものが21.7%。またソラフェニブ既治療患者が81.1%だった。AFPが400ng/mL以上の患者が54.7%だった。

 試験の結果、TTP中央値は全体で12.0週(90%信頼区間:6.6-12.6)だった。

 AFPに対する効果は、ベースラインより20%超減少した場合を有効と判定し、99人中22人が有効だった。TTPとAFPへの効果には関連があり、AFP有効の患者の方がTTPが有意に長かった。ハザード比は0.36(90%信頼区間:0.19-0.66)、p<0.01。血清中TGFβ、E-カドヘリンは多くの患者でベースラインより減少していた。TGFβ1値がもっとも高かったときよりも20%超減少した患者は、減少しなかった患者に比べてTTPが有意に長かった。ハザード比0.43(90%信頼区間:0.23-0.83)、p<0.05だった。

 多く見られたグレード3/4の副作用は、好中球減少症(3人)、胃腸出血(2人)、倦怠感(2人)、貧血(2人)だった。