根治治療後の肝細胞癌(HCC)でChild-Pugh Aの患者を対象に、ペレチノインの再発予防効果を検証するフェーズ3試験が進行していることが明らかとなった。9月13日から15日まで米ワシンントンD.C.で開催された第7回INTERANATIONAL LIVER CANCER ASSOCIATION(ILCA)年会で、下関厚生病院名誉院長の沖田極氏が公表した。

 沖田氏は、ペレチノインの効果を評価したフェーズ2/3試験の、5年間観察した結果をILCAで発表した。2005年3月から2007年3月まで国内41施設を受診した患者を対象にした国内の試験で、根治治療後のHCV陽性肝細胞癌患者を対象に、ペレチノイン600mg/日を最大2年間投与する群(134例)とペレチノイン300mg/日を最大2年間投与する群(134例)、プラセボを投与する群(133例)に割り付けて無再発率を評価した。

 今回、このフェーズ2/3試験終了後、さらに3年間追跡した医師主導調査研究結果の最新データが発表された。

 この調査研究結果の主要評価項目は、全生存期間(OS)で、登録からあらゆる原因による死亡までの期間と定義した。解析対象は、600mg/日投与群が132例、プラセボ群が129例。

 観察期間中央値4.9年で、2年生存率は600mg群が93.1%、300mg群が88.5%、プラセボ群が93.0%、5年生存率は600mg群が73.9%、300mg群が56.8%、プラセボ群が64.3%となった。600mg/日投与群とプラセボ群の間で、追跡期間が長くなるほどOSの差が開く傾向にあったが、統計学的には有意な差ではなかった。ハザード比0.726(95%信頼区間:0.470-1.122)、p=0.1475だった。

 次にChild-Pugh Aだった患者のみを対象にOSを比較した結果、600mg/日投与群(105例)はプラセボ群(108例)に対して有意にOSを延長していた。ハザード比は0.575(95%信頼区間:0.341-0.967)、p=0.0347。

 サブ解析ではChild-Pugh A患者であることに加えて、腫瘍径が2cm未満の患者で、ペレチノイン600mg群がプラセボ群よりも有意にOSが良いことが示されていた。