米Gilead Sciences社は、2013年9月11日、経口投与可能なPI3Kデルタ阻害薬idelalisibに関する新薬承認申請を米食品医薬品局(FDA)に提出したと発表した。適応は、進行が緩慢な低悪性度の非ホジキンリンパ腫(iNHL)で、リツキシマブとアルキル化薬を含む化学療法に反応しなかった患者となっている。

 iNHLは難治性で、治療後に再発することが多い。末期には重症感染症や骨髄不全などによる死亡リスクが高まる。進行した段階で診断される症例が多く、難治性患者の予後は不良だ。

 Idelalisibは、PI3Kデルタに対する特異性の高い阻害薬だ。PI3KデルタはBリンパ球の活性化と増殖、生存に必須のたんぱく質で、B細胞性のリンパ腫と白血病の多くにPI3Kデルタの過剰発現が見られている。

 FDAへの申請に添えられたのは、オープンラベルのシングルアームフェーズ2(Study 101-09)のデータだ。リツキシマブまたはアルキル化薬ベースの化学療法後に再発したiNHL患者125人を登録した試験の中間解析の結果は、スイスで2013年6月に開催された国際悪性リンパ腫会議で報告された。Idelalisibを単剤投与された患者における奏効率は53.6%、生存期間の中央値は11.9カ月、無増悪生存期間の中央値は11.4カ月で、89%の患者にリンパ節の縮小が見られたという。最も多く見られたグレード3以上の有害事象は、下痢(10%)、トランスアミナーゼ値の上昇(13%)、好中球減少症(26%)だった。

 FDAに対する申請には、Study 101-09の最新データが追加されたが、その内容については今後開催される学会で報告される見込みだ。

 Giliad社は欧州でも、今年第4四半期にidelalisibに関する承認申請を提出する計画だ。

 同社は、上記のフェーズ2試験に加えて、治療歴のあるiNHL患者に、idelalisibと既存のiNHL治療薬を併用する2件のフェーズ3試験を進行中だ。同様に、既存の治療薬とidelalisibを治療歴のある慢性リンパ性白血病(CLL)患者に適用するフェーズ3を3件行っている。また、同社の脾臓チロシンキナーゼ(Syk)阻害薬GS-9973とIdelalisibを再発性または難治性のCLL患者、iNHL患者、その他のリンパ球系悪性疾患と血液がんの患者に適用するフェーズ2試験1件も行われている。