アントラサイクリン系抗癌剤が不適当なトリプルネガティブ乳癌(TNBC)患者に対する術前化学療法として、カルボプラチン(AUC6)とドセタキセル75mg/m2併用は高い腫瘍縮小率、pCR(病理学的完全奏効)率が得られる可能性が明らかとなった。30人を対象にした臨床試験の結果、示されたもの。9月7日から9日までサンフランシスコで開催されたBreast Cancer Symposium 2013(ASCO BREAST)で、ドイツLouis HospitalのPeter Kern氏によって発表された。

 研究グループは、標準的なアントラサイクリン系抗癌剤が不適当な原発性で片側のみで転移のない30人のTNBC患者(大多数がcT1かcT2で2人のみcT4)に、 3週おきにカルボプラチン(AUC6)とドセタキセル75mg/m2の投与を6サイクル行った。2人のみ5サイクルで、28人(93.3%)が6サイクルを完遂した。主要評価項目はpCRとnear-pCRで、副次評価項目は毒性だった。

 試験の結果、70%(30人中21人)でpCR(50%)またはnear-PCR(20%)が得られた。near-PCRはpT1micとypT1aと定義付けられていた。 残りの8人の患者でも部分奏効が認められ、残存腫瘍は軽度でypT1に分類できるものだった。1人のみが ypT4だった。50歳未満の患者は50歳超の患者よりもpCRを得られやすい傾向があったが、有意ではなかった。

 治療には十分に忍容性が認められた。グレード4の毒性は大部分が血液学的なもので特に好中球減少症が多く認められた。グレード4の浮腫と関節痛が2件認められた。カルボプラチンのAUC5への減量は5人で行われた。