9月5日、腫瘍特異的抗原MAGE-A3を標的とした免疫治療薬の悪性黒色腫対象ランダム化フェーズ3、DERMA試験の結果が報告された。2つの主要評価項目のうちの1つに設定された無病生存期間(DFS)において、MAGE-A3免疫治療薬群とプラセボ群で有意差は認められなかった。

 さらに2つ目の主要評価項目として、同薬が有効とみられる患者の遺伝子特性の解析を行う予定だ。遺伝子解析で有効な患者のサブグループが特定されれば、治療薬として承認される可能性がある。

 データモニタリング委員会が全会一致で、2つ目の評価完了まで試験を継続することを推奨したことに伴い、試験を主導する英GlaxoSmithKline社も2015年予定の遺伝子特性の評価完了まで試験を継続すると表明した。したがって、それまで試験の詳細データは公開されない。

 MAGE-A3免疫治療薬の有効性と安全性を評価するDERMA試験は33カ国で実施された。対象は、MEGE-A3抗原が陽性の悪性黒色腫で、切除後のステージ3b/cの患者1345人。治療は、MAGE-A3(GlaxoSmithKline社製)免疫治療薬を27カ月間、13回にわたって上腕または大腿部に筋肉内注射した。

 MAGE-A3は、悪性黒色腫、非小細胞肺癌、頭頸部癌、膀胱癌など多くの癌種において発現が認められている腫瘍特異的抗原で、正常細胞には発現していない。ステージ3悪性黒色腫では約65%に発現しているとみられる。MAGE-A3免疫治療薬は、このMAGE-A3抗原をT細胞に認識させ、癌細胞を攻撃させる機序を有する。

 また、MAGE-A3標的免疫治療薬はアジュバントとして、種々のワクチンの臨床開発において主要な成分であるQS-21 Stimulon(米Agenus社製)を含む。

 GlaxoSmithKline社は、2014年前半にはNSCLCを対象としたMAGE-A3のフェーズ3、MAGRIT試験の結果を報告する。

[訂正]9月11日にタイトルを修正しました。