米Celgene社は9月6日、米食品医薬品局(FDA)が、転移を有する膵腺癌のファーストライン治療として、ゲムシタビンとの併用における「ABRAXANE」の適応追加申請を承認したと発表した。

 ABRAXANEは、パクリタキセルにアルブミンを結合させたナノ粒子の注射懸濁液。ゲムシタビンとの併用におけるABRAXANEは、転移を有する膵腺癌に対し、ここ約8年間で初めて承認された治療薬となる。

 今回の承認は、国際的なフェーズ3試験、MPACT試験の結果に基づく。過去20年間に、進行膵癌患者を対象とするランダム化フェーズ3試験は30件以上実施され、このうち4件が全生存期間(OS)の有用性を示し、MPACT試験はその1つである。同試験の結果は今年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表され、査読誌に投稿中である。

 MPACT試験の対象は、化学療法による治療歴がない、転移を有する膵腺癌患者861人。ゲムシタビン単剤療法(単剤群)と比べて、ABRAXANEとゲムシタビンの併用療法(併用群)により、OSと無増悪生存期間(PFS)が有意に改善した。OS中央値は単剤群6.7カ月、併用群8.5カ月(ハザード比0.72、p<0.0001)、PFS中央値はそれぞれ3.7カ月、5.5カ月(ハザード比0.69、p<0.0001)となった。奏効率は単剤群7%、併用群23%だった(p<0.0001)。

 併用群で多く観察された有害事象は、好中球減少、倦怠感、末梢神経障害、悪心、脱毛、末梢浮腫、下痢などだった。

 FDAはABRAXANEについて、2013年9月21日を期日とする処方箋薬ユーザーフィー法に伴い、2013年5月に優先審査を指示していた。

 欧州医薬品庁(EMA)も、2013年4月、転移を有する膵腺癌患者のファーストライン治療として、ゲムシタビンとの併用におけるABRAXANEについて、現在の販売承認申請への適応追加申請手続きを受理している。