米Bayer社と米Onyx Pharmaceuticals社は、2013年8月27日、米食品医薬品局(FDA)が、経口マルチキナーゼ阻害薬ソラフェニブ(「NEXAVAR」)の適応追加申請(sNDA)に対する優先審査の適用を決めたと発表した。両社が適応の追加を申請しているのは、局所進行性または転移性で、放射性ヨウ素治療に抵抗性を示す分化型甲状腺癌だ。

 処方薬ユーザーフィー法(PDUFA)に基づく審査完了日は2013年12月25日となった。

 sNDAの申請に添えられたのは、国際的な多施設無作為化試験DECISIONで得られたデータだ。局所進行性または転移性の放射性ヨウ素治療抵抗性分化型甲状腺癌(乳頭癌、濾胞癌、ヒュルトレ細胞癌、低分化癌を含む)で、化学療法、チロシンキナーゼ阻害薬、血管内皮増殖因子(VEGF)またはVEGF受容体(VEGFR)に対するモノクローナル抗体製剤、もしくは他の分子標的薬を用いた治療歴が無かった患者417人を登録、ソラフェニブ400mg(207人)、または偽薬(210人)に割り付けて、1日2回経口投与した。登録時に96%の患者に転移が認められた。

 主要転帰評価指標は、RECIST基準に基づく無増悪生存期間(PFS)に設定されていた。ソラフェニブ群のPFSの中央値は10.8カ月、偽薬群は5.8カ月で、ハザード比は0.587(95%信頼区間:0.454-0.758、p<0.0001)になった。

 ソラフェニブは、腫瘍の増殖と血管新生に役割を果たす複数のキナーゼ(Rad、VEGFR-1、VEGFR-2、VEGFR-3、PDGFR-B、KIT、FLT-3、RETなど)に作用することが示されている。すでに肝細胞癌と進行性腎細胞癌の治療薬として100カ国以上で承認を得ている。