米Vical社は、2013年8月12日、転移性メラノーマを対象とする癌ワクチンAllovectin」(velimogene aliplasmid )のフェーズ3試験で有効性のエンドポイントを達成できなかったと発表した。

 AllovectinはDNAベースの免疫治療薬で、MHCクラス1複合体を形成するHLA-B7とβ2ミクログロブリンの遺伝子配列を含むプラスミドDNAに脂質リポソームのアジュバントを加えた癌ワクチンだ。腫瘍内に直接投与される。白人においては保有率が低いタイプのHLAであるHLA-B7蛋白質とβ2ミクログロブリン蛋白質を腫瘍に発現させて、メラノーマ患者の局所の腫瘍と遠隔転移病巣の両方に対する自然免疫と獲得免疫を刺激するよう設計されている

 先に行われたシングルアームのフェーズ2試験は、化学療法に抵抗性を示す、または化学療法不忍容の転移性メラノーマ患者を登録、得られたデータをヒストリカルコントロールと比較したところAllovectinの有効性が示されたと同社は発表していた。

 390人の患者を登録した今回の国際的多施設フェーズ3の主要エンドポイントは、割り付けから24週以降の客観的奏効率に設定されていた。Allovectinはこのエンドポイントに関して、現在の第1選択である化学療法(ダカルバジンまたはテモゾロミド)に対する統計学的に有意な利益を示せなかった。同様に、2次エンドポイントに設定された全生存期間にも有意差は見られなかった。研究者たちはデータの分析を継続し、詳細な情報を論文発表する計画だ。

 同社はこの製品の開発を中止し、速やかにリソースの適用対象を感染症に対するワクチンの開発に向け直すと決めた。