スイスNovartis社は2013年8月7日、国際的な無作為化フェーズ3試験EVOLVE-1で、mTOR阻害薬エベロリムス(「アフィニトール」)を投与された進行した肝細胞癌(HCC)患者に、偽薬群と比較した有意な生存利益は見られなかったと発表した。

 同社はHCCを対象とするエベロリムスの開発を中止する。今回の結果は、すでに承認が得られている適応症(進行した膵神経内分泌腫瘍、進行腎細胞癌、進行したホルモン受容体陽性乳癌など)に対するエベロリムスの投与には影響を及ぼさない。また、進行HCC以外の疾患(消化管と肺の神経内分泌腫瘍、HER2陽性乳癌、リンパ腫、結節性硬化症など)の患者を対象とする臨床開発は今後も継続される。

 EVOLVE-1試験は二重盲検の無作為化試験で、目的はエベロリムスの有効性と安全性を偽薬と比較することにあった。対象となったのは、局所進行性または転移性のHCCで、ソラフェニブ治療中に進行が見られた、またはこの治療に不忍容だった患者だ。世界の156施設で546人の患者を登録、2対1でエベロリムス7.5mg/日+支持療法、または、偽薬+支持療法に割り付けていた。

 全生存期間に設定された主要エンドポイントは達成できなかった。引き続き結果の分析は継続されて、詳細が近々学会で報告される見込みだ。