スイスRoche社は、2013年7月15日、米国に続いて欧州でも、症候性で転移性の基底細胞癌(BCC)または局所進行性BCCで、手術または放射線治療が適応にならない成人患者に、vismodegib(「Erivedge」)カプセルを用いることが条件付きで許可されたと発表した。

 Vismodegibは、ヘッジホッグ経路を選択的に阻害するよう設計された経口薬で、進行BCCを適応として欧州で承認を得た初めての薬剤になった。

 今回の承認は、オープンラベルで行われた国際的な多施設フェーズ2、ERIVANCE BCC試験で得られた好結果に基づく。試験は、外科的切除が適応にならない、または手術を行うと外見が大きく損なわれる可能性のある部位に病変を有する、転移性または局所進行性のBCC患者104人を登録し、150mgのvismodegibを1日1回、進行が見られるまで投与した。Vismodegib群の客観的奏効率は、局所進行型患者で43%、転移性患者では30%で、奏効期間は7.6カ月になった。多く見られた有害事象は、筋けいれん、脱毛、味覚異常、体重減少、疲労、悪心、食欲減退、下痢などだった。

 条件付きの市販許可は、利益とリスクのバランスが良好で、治療の選択肢が無い患者の要望に応える効果を持ち、公衆衛生上の利益が期待できる製品に与えられる。Roche社は、進行BCC患者を対象にオープンラベルで現在進行中の国際的なシングルアーム試験、STEVIEで得られるデータを追加提出することになった。

 BCCは表皮の最下層にある基底細胞に発生する。一般に、局所にとどまっていれば低悪性度で治癒可能だが、周辺組織に浸潤または遠隔転移を起こすと外科手術や放射線治療も効果はなく、有効な治療法はこれまでなかった。

 vismodegibは2012年1月、米国で進行BCC患者への治療適応が認められた。2012年10月以降にこの製品は、スイス、オーストラリア、イスラエル、韓国、メキシコ、エクアドルで承認を得ている。