米Amgen社は2013年6月12日、再発性卵巣癌患者に対して、アンジオポエチン阻害ペプチボディtrebananib(AMG386)とパクリタキセルを併用したフェーズ3 TRINOVA-1試験で、無増悪生存期間(PFS)に設定された主要エンドポイントを達成したと発表した。

 trebananibは、いずれも血管新生促進因子であるアンジオポエチン1とアンジオポエチン2がTie2受容体に結合することを阻害するペプチドFc融合体だ。アンジオポエチン1は形成される血管の質に、アンジオポエチン2は血管の量に影響を与える。また、アンジオポエチンは癌の転移に役割を果たすリンパ脈管新生にも関与することが知られている。

 TRINOVA-1試験は900人を超える患者を登録した。組み入れ条件は、プラチナ製剤抵抗性または部分感受性の、再発性上皮性卵巣癌、原発性腹膜癌、卵管癌の患者となっており、trebananib 15mg/kgを週1回+パクリタキセル80mg/m2を週1回3週間投与し1週間休薬するレジメン、または、偽薬とパクリタキセルを併用するレジメンに無作為に割り付けた。

 無増悪生存期間は介入群が7.2カ月、対照群が5.4カ月で、再発または死亡のハザード比は0.66(95%信頼区間:0.57-0.77)と有意なリスク低下を示した。

 介入群に最も多く見られた有害事象は、局所の浮腫、悪心、脱毛だった。有害事象による治療中止は介入群が20%、対照群は7%だった。

 2次評価指標の中心は全生存期間に設定されているが、結果が出るのは2014になる見込みだ。

 当初は観察された死亡は対照群のほうが少なかったが、あらかじめ予定されていた中間解析を行ったところ、逆に介入群に死亡が少ない傾向が見られた。

 卵巣癌患者に対するtrebananibの有効性と安全性を評価するフェーズ3は3件(TRINOVA-1、2、3)行われており、最も早く開始されたのがTRINOVA-1だ。TRINOVA-2は、再発性の上皮性卵巣癌、原発性腹膜癌、卵管癌の患者を登録、trebananib+ペグ化リポソーム内包ドキソルビシン(PLD)と、偽薬+PLDを比較する試験で、TRINOVA-3は、再発性の上皮性卵巣癌、原発性腹膜癌、卵管癌患者で、再発疾患に対する治療歴の無い女性を登録し、trebananib+パクリタキセル+カルボプラチン、または偽薬+パクリタキセル+カルボプラチンに割り付けて転帰を比較する試験になっている。