アステラスは5月24日、経口アンドロゲン受容体阻害薬エンザルタミド(一般名、開発コード:MDV3100)について、前立腺癌の効能・効果で製造販売承認申請を行ったと発表した。

 同剤は、米国MEDIVATION社と共同で開発したもの。1日1回投与の経口薬で、前立腺癌の成長に重要なアンドロゲン受容体シグナル伝達を複数の作用で阻害する。具体的には、テストステロンがアンドロゲン受容体に結合するのを阻害するアンタゴニストとしての作用のほか、アンドロゲン受容体の核内移行とDNA結合、活性化補助因子の動員を抑制する。

 今回の申請の基となったのは、海外で実施したフェーズ3のAFFIRM試験と、国内で実施したフェーズ1・2試験など。AFFIRM試験は、ドセタキセル治療歴のある去勢抵抗性前立腺癌患者(1199例)を対象にしたもので、全生存期間中央値はプラセボ群が13.6カ月だったのに対し、MDV3100群は18.4カ月と有意に延長したことが示されていた。なお、国内フェーズ1・2試験結果については、現時点で未発表。

 そのほか日本では、化学療法前の転移性去勢抵抗性前立腺癌患者を対象にしたフェーズ3試験が進行中だ。

 海外では、米国食品医薬品局(FDA)が昨年9月、ドセタキセルによる化学療法施行歴を有する転移性去勢抵抗性前立腺癌の効能・効果で承認している。また、今年4月には、欧州医薬品審査庁(EMA)の欧州医薬品委員会(CHMP)が同剤について、ドセタキセルによる化学療法施行歴を有する転移のある去勢抵抗性前立腺癌を対象にした販売承認勧告を採択している。