米Oncogenex Pharmaceuticals社は、2013年4月30日、Borealis-2試験の患者登録を開始したと発表した。

 医師主導型の無作為化フェーズ2試験は、進行性または転移性の膀胱癌患者で、第1選択であるプラチナ製剤ベースの化学療法後に進行が見られた人々にOGX-427をドセタキセルと共に適用するもの。米国内の約30施設で、200人を登録し、OGX-427とドセタキセル、またはドセタキセルのみに割り付けることになっている。

 予定された10サイクルのドセタキセル療法を完了した患者、またはドセタキセルの有害事象により治療中止を余儀なくされた患者には、維持療法としてOGX-427を週1回、進行が見られるまで、または不忍容になるまで投与する計画もある。

 主要評価指標は全生存期間に、2次評価指標は、安全性、忍容性、奏効率などに設定されている。

 進行膀胱癌患者は、当初は有効だった化学療法に反応しなくなる場合が多い。この試験は、熱ショックたんぱく質27(Hsp27)の膀胱癌の発症や進行に果たす役割の解明をめざすとともに、OGX-427を第2次選択薬、第3次選択薬と併用することにより、薬剤耐性に打ち勝ち、生存期間を延長できるかどうかを明らかにする目的を持っている。

 OGX-427を進行した膀胱癌患者に適用する無作為化試験は、これが2件目だ。1件目となるBorealis-1は企業主導で行われたフェーズ2で、北米および欧州の約45施設で現在進行中。転移性膀胱癌に対する第1選択薬であるゲムシタビン、シスプラチンとOGX-427または偽薬を併用する設計になっており、転移性疾患に対する化学療法を受けておらず、根治的治療が適応にならない患者180人を登録している。

 2件のBorealis試験で生存利益が見られれば、Oncogenex社は、米食品医薬品局(FDA)と協議を行い、膀胱癌を適応とするフェーズ3実施の可能性について検討する計画だ。

 OGX-427はHsp27の作用を阻害するアンチセンス薬で、週1回静注される。Hsp27はさまざまな癌に過剰発現しており、放射線や化学療法などの治療への抵抗性を増して腫瘍の生存を助ける作用を持つ。また、転移や予後不良にも関連すること、多くの癌治療が腫瘍におけるHsp27発現レベルを上昇させることも知られている。