新規経口汎AKT阻害剤ARQ092が進行固形癌に有用である可能性が明らかとなった。フェーズ1試験で忍容性が確認され、抗腫瘍効果が認められた。2013年4月6日から10日までワシントンで開催されたAmerican Association for Cancer Reserach(AACR2013)で、米Georgia Cancer SpecialistsのMansoor Saleh氏によって発表された。

 フェーズ1試験は、標準治療無効の進行または転移を有する固形癌患者を対象に、用量増多試験として行われた。投与は病勢進行するか受容不能な副作用が発現するまで行われた。

 2013年2月15日までに、28人(男性が9人)の進行、または転移を有する固形癌患者が登録された。PS 0が10人、1が13人、2が2人だった。前レジメン数が3以上の患者は18人(72%)だった。多かった癌種は子宮癌が6人、大腸癌が5人、非小細胞肺癌が2人、前立腺癌が2人、膀胱癌が2人だった。投与用法用量は1サイクルを28日としてARQ092を1日おきに10mg投与(4人)、毎日10mg投与(3人)、毎日20mg投与(3人)、毎日40mg投与(4人)、毎日80mg投与(7人)、毎日60mg投与(7人)の段階で行われた。

 試験の結果、毎日80mg群で7人中3人で用量制限毒性(DLT)が認められた。グレード4のうっ血性心不全、グレード3の丘疹状皮疹、グレード3の高血糖(インスリン要)だった。毎日60mg群で7人中1人にDLTが認められた。グレード3のAST上昇だった。

 多く見られた副作用は、倦怠感(14人、49.9%)、食欲不振(12人、42.9%)、吐き気(11人、39.3%)だった。研究グループは、最大耐量(MTD)には到達していないが、毎日80mg投与には忍容性がないことを確認しているという。

 28人のうち7人が4カ月以上投薬が継続できた。4人では6カ月以上の病勢安定となった。5人の患者が投薬継続中で1人は13カ月を超えて投薬を受けている。

 ARQ092の全世界における開発、製造、販売に関する権利は第一三共が保有していたが、4月1日、戦略上の理由からArQule社に返還している。