抗体依存性細胞傷害活性(ADCC)を除いた抗PD-L1抗体MPDL3280Aが、肺癌、腎癌、大腸癌など幅広い癌種に有用である可能性が明らかとなった。進行中のフェーズ1a試験で忍容性が確認され、抗腫瘍効果が示された。2013年4月6日から10日までワシントンで開催されたAmerican Association for Cancer Reserach(AACR2013)で、米Pinnacle Oncology Hematology in ScottsdaleのMichael S.Gordon氏によって発表された。

 フェーズ1a試験では、さまざまな種類の局所進行または転移を有する進行固形癌患者を対象に、3週おきにMPDL3280Aを30分かけて静脈内投与した。

 2012年9月14日までに、30人の患者にMPDL3280Aが0.01mg/kgから20mg/kgまで8段階に分けて投与された。患者の年齢中央値は66歳(26-80)、男性が16人で、PS0が20人、1が10人だった。前治療レジメン数1が5人、2が6人、3以上が15人だった。癌種で多かったのは悪性黒色腫、腎細胞癌、非小細胞肺癌、大腸癌で、それぞれ4人ずつだった。

 すべての患者で何らかの副作用が認められたが、用量制限毒性やレード4の副作用は発現しなかった。3人の患者で薬剤関連のグレード3の副作用(無力症、大腸炎、皮疹)が認められた。多く見られた副作用は倦怠感(20人)、吐き気(15人)、下痢(13人)、食欲減少(12人)などだった。急性肺炎を起こした患者はいなかった。

 RECISTによる評価で部分奏効(PR)が、非小細胞肺癌(20mg/kg)、非小細胞肺癌(1mg/kg)大腸癌(20mg/kg)、胃癌(20mg/kg)、腎癌(3mg/kg、2人)で確認された。PRが得られた患者では投薬が継続されている。

 現在、非小細胞肺癌、腎細胞癌、悪性黒色腫などを対象にした拡大フェーズ1a試験が行われている。またベバシズマブ、化学療法、vemurafenibと併用するフェーズ1b試験も行われている。さらに、非小細胞肺癌を対象にしたフェーズ2試験も開始された。