ファーストライン治療として白金系抗癌剤、フルオロピリミジン系抗癌剤を含む投薬を受けた、転移を有する胃腺癌または胃食道接合部腺癌に対する抗VEGF受容体2抗体製剤ramucirumab(IMC-1121B)は、アジア人でも有効である可能性が明らかとなった。プラセボ投与と対症療法を行った群と、ramucirumab投与と対症療法を行った群を比較した二重盲検無作為化フェーズ3試験、REGARDのサブグループ解析の結果、示されたもの。2013年4月6日から10日までワシントンで開催されているAmerican Association for Cancer Reserach(AACR2013)で、米Dana-Farber Cancer InstituteのCharles S. Fuchs氏によって発表された。

 EGARD試験は30カ国120施設(日本は含まれていない)で、2週間おきにramucirumab 8mg/kg投与と対症療法を行う群(ramucirumab群)と、2週間おきにプラセボ投与と対症療法を行う群(プラセボ群)に、患者を2:1の比で割り付けて、病勢進行か受容不能な副作用の発現または死亡まで継続して行われた。適格条件は転移を有する胃腺癌または胃食道接合部腺癌で、転移巣に対するファーストライン治療後4カ月以内に病状が進行した患者か、術後補助療法を受けて6カ月以内などだった。主要評価項目は全生存期間(OS)。副次評価項目は無増悪生存期間(PFS)、12週時点でのPFS率、奏効率、安全性などだった。

 2009年10月から2012年1月まで355人の患者が無作為割り付けされた(ramucirumab群238人、プラセボ群117人)。患者背景は両群で大きな差はなかった。

 試験の結果、OS中央値はramucirumab群が5.2カ月(95%信頼区間:4.4-5.7)、プラセボ群が3.8カ月(同:2.8-4.7)、ハザード比は0.776(同:0.603-0.998)、p=0.0473(層別化)で、有意にramucirumab群で延長していた。6カ月生存率はramucirumab群が42%、プラセボ群が32%、12カ月生存率はramucirumab群が18%、プラセボ群が11%だった。

 PFS中央値はramucirumab群が2.1カ月(95%信頼区間:1.5-2.7)、プラセボ群が1.3カ月(同:1.3-1.4)、ハザード比は0.483(同:0.376-0.620)、p<0.0001(層別化)で有意に延長していた。12週PFS率はramucirumab群が40%、プラセボ群が16%だった。

 今回発表された、OSに関する多変量解析では、関連する有意な因子としてramucirumabの使用、腹膜転移の有無、全身状態、原発巣の部位が見出された。PFSに関する多変量解析では、関連する有意な因子としてramucirumabの使用、全身状態、原発巣の部位が見出された。

 後治療はramucirumab群で30%、プラセボ群で38%に行われていた。

 OSに関するサブグループ解析では、女性でプラセボ群がやや優位だったが、その他のサブグループではramucirumab群が優位となっていた。人種についても、白色人種とアジア人の両者で、ramucirumab群の有効性が確認された。