アステラス製薬は4月5日、米国Ambrx社と、新規の抗体-薬物複合体(ADC)の創製と開発に関する提携契約を締結したと発表した。これに伴いアステラス製薬は、Ambrx社の持つ癌領域におけるADC技術を全世界で開発・商業化する権利を取得したことになる。

 ADCは、抗癌剤などの薬物と抗体を結合させたもの。抗体は癌細胞表面にある抗原に特異的に結合するため、ADCを用いることで癌細胞に薬物を選択的に送達し、細胞内で薬物を放出させることで、癌細胞を死滅させることができると期待されている。

 Ambrx社は、抗体と薬物を結合させるリンカーを独自に開発しており、薬物を抗体の特定部位に結合させる技術を持つ。前臨床試験において、同社のADCは、薬物と抗体が結合する部位が特定できない従来のADCと比較し、高い有効性と広い治療域を示したとしている。

 アステラス製薬はAmbrx社に対し、契約時に15百万ドルの一時金を支払ったほか、開発と売上の達成状況に応じて最大で285百万ドルを支払う。また、開発に成功し、発売した場合は、正味売上に対するロイヤルティを支払う予定だ。

 なお、今後の臨床試験の予定については、「現時点で未定」(同社広報)としている。