米ZIOPHARM Oncology社は、2013年3月26日、転移性軟部組織肉腫に対する第1選択としてpalifosfamide(開発名ZIO-201)を適用したフェーズ3 PICASSO3試験で、主要エンドポイントに設定された無増悪生存期間の延長を示せなかったと発表した。

 同社が開発したpalifosfamideは、アルキル化剤であるイホスファミドの代謝物質を安定化したものだ。イホスファミドは肉腫などの治療に用いられるが、有害事象が懸念されるため高用量は投与できない。前臨床試験と前期臨床試験で、palifosfamideの抗腫瘍効果はイホスファミドと同等以上で、安全性はより高いことが示唆されていた。

 二重盲検の無作為化試験PICASSO3は、欧米、アジアなどの150施設で447人の患者を登録、無作為にpalifosfamide+ドキソルビシンまたはドキソルビシンのみに割り付けていた。palifosfamideの忍容性は高く、ドキソルビシンと併用した場合の安全性のプロファイルは、軟部組織肉腫を対象に過去に行われたpalifosfamideの臨床試験で見られたものと同様だった。

 独立データモニタリング委員会は、追跡を継続して2次評価指標に設定された全生存期間に関する評価を行うことを推奨したが、同社は追跡の継続を考えていない。

 フェーズ3試験のデータは論文化される予定だ。

 今回の結果を受けて、同社は速やかにリストラを行い、今後はAd-RTS IL12の開発に注力することを決めた。

 遺伝子治療薬であるAd-RTS IL12については、現在、進行したメラノーマに単剤で用いるフェーズ2と、切除不能の再発性または転移性の乳癌にpalifosfamideと併用するフェーズ2が進行中だ。

 癌に対する免疫反応を誘導するIL12の腫瘍部位での発現を刺激するこの治療薬候補の開発には、パートナーである米Intrexion社の合成生物学技術が用いられている。Intrexion社専有の生物学的スイッチ(「RheoSwitch Therapeutic System」:「RTS」)は、目的とする場所で、適切なレベルの遺伝子発現を、必要な期間だけ誘導する技術で、経口投与可能な合成低分子リガンド(Activator Drug)を用いて治療用遺伝子の発現をオン/オフする。