バイエル薬品は3月25日、経口マルチキナーゼ阻害薬レゴラフェニブ(製品名:スチバーガ錠40mg)について、「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」の効能・効果で、厚生労働省から製造販売承認を取得したと発表した。

 同剤は、血管新生に関与するVEGFR1-3やTIE-2、またPDGFR-βやFGFR、KITやRETなどの受容体チロシンキナーゼを阻害する。昨年7月に製造販売承認申請を行っており、優先審査に指定されていた。

 用法・用量は、成人に対し、1日1回、食後に160mgを3週間連続で経口投与し、その後1週間休薬するというスケジュールを1サイクルとし、投与を繰り返す。患者の状態により、適宜減量する。

 今回の承認は、日本を含む16カ国が参加した国際共同フェーズ3試験CORRECT試験の結果に基づくもので、昨年9月の欧州臨床腫瘍学会(ESMO)で最新の解析結果が報告されていた。

 標準治療施行後に病勢進行が認められた転移性大腸癌患者760人を対象にした同試験において、レゴラフェニブ投与群の全生存期間、無増悪生存期間はともに、プラセボ群と比べ、有意に延長したことが報告されていた。主要評価項目の全生存期間中央値はレゴラフェニブ+支持療法(BSC)群が6.4カ月(95%信頼区間:5.8-7.0)、プラセボ+BSC群が5.0カ月(同:4.4-5.9)で、ハザード比は0.79(同:0.66-0.94、p=0.0038)だった。なお、標準治療には、フルオロピリミジン、オキサリプラチン、イリノテカン、ベバシズマブ、KRAS野生型ではセツキシマブやパニツムマブなどが含まれた。

 また、日本人患者(100人)を対象にしたサブグループ解析においても、レゴラフェニブ投与は、死亡と病勢進行のリスクを減少したことが示されており、OS中央値はレゴラフェニブ投与群が200日(95%信頼区間:191-NA)、プラセボ群が212日(同:130-NA)で、OSのハザード比は0.806(同:0.43-1.51、片側検定p=0.249799)だった。

 実際に投与が想定される対象としては、「フッ化ピリミジン系薬剤、オキサリプラチン、イリノテカンベースの化学療法、ベバシズマブ(KRAS野生型の場合はセツキシマブ、パニツムマブを含む)の施行後に、病勢進行が認められた結腸・直腸癌」(同社広報)としている。

 昨年12月には、切除不能または転移を有する消化管間質腫瘍(GIST)を対しても厚生労働省に承認申請を行っており、優先審査に指定されている。