米Seattle Genetics社は、2013年3月19日、brentuximab vedotin(商品名「ADCETRIS」)を、再発したホジキンリンパ腫患者と全身性未分化大細胞リンパ腫(sALCL)患者に対する再治療に用いること、また16サイクルを超えて用いることを可能にすべく、米食品医薬品局(FDA)に追加生物製剤承認申請(sBLA)を提出したと発表した。

 brentuximab vedotinはSeattle社が発見し、武田薬品工業の全額出資子会社である米Millennium Pharmaceuticals社と共同で開発を進めてきた抗体-薬物複合体製剤。CD30抗原を標的とするモノクローナル抗体と強力な抗がん薬(モノメチルアウリスタチンE:MMAE)を結合させた製品で、抗CD30抗体と抗がん薬を結ぶリンカーの安定性は、血中では高いが、CD30を発現している腫瘍細胞に取り込まれるとたんぱく質分解酵素により切断されて、強力な効果を示す。自己幹細胞移植後に再発したホジキンリンパ腫と、再発性または難治性の全身性未分化大細胞リンパ腫(ALCL)を適応として、米国では2011年8月に迅速承認を得ている。

 sBLAには、先にbrentuximab vedotinに反応したが、治療中止後に再発または進行した非ホジキンリンパ腫とsALCLの患者に対する再治療にこの薬剤を用いた場合と、これらの疾患に対する標準的な治療レジメンである16サイクルを超えて投与した場合の有効性と安全性を示した、フェーズ2試験の最新データが添えられている。それらのデータの一部は、2011年の米血液学会(ASH)と2012年の米臨床腫瘍学会(ASCO)で報告された。

 再治療に関するASCOの発表では、23人の患者のデータが公開された。うち1人は再治療を2回受けていた。患者は登録時に、中央値4回の全身性の治療を受けており、うち1回にbrentuximab vedotinが用いられていた。

 再治療後、23人のうち16人(70%)が客観的奏効を達成、9人は完全寛解、7人は部分寛解と判定された。再治療による奏効期間の中央値は8.8カ月だった。登録患者に含まれていたホジキンリンパ腫患者の客観的奏効率は56%、sALCL患者では88%になった。

 最も多く見られた有害事象は、末梢神経障害(46%)、悪心(42%)、疲労感(38%)、下痢(33%)、発熱(29%)だった。

 ASHで報告されたのは延長治療に関するデータだ。17人の患者が中央値17.3カ月(約24サイクル)の治療を受けた。客観的奏効率は88%で、76%の患者は完全寛解、12%は部分寛解と判定された。忍容性は高く、最も多く見られた有害事象は、末梢神経障害(71%)、上気道感染(53%)、疲労感(47%)だった。延長治療は毒性を高めることなく、臨床的に意義のある奏効期間をもたらしていた。