乳癌におけるリンパ節転移の頻度はIntrinsic Subtype分類によって異なる可能性が明らかとなった。2010年から2011年に愛知県がんセンターで切除手術を受けた原発性乳癌患者のうち、腋窩リンパ節郭清またはセンチネルリンパ節のバイオプシー検査を行った全患者を対象に臨床的なデータ解析と病理学的な解析を行った結果、示されたもの。

 バイオプシー検査でIntrinsic Subtype分類を行い、リンパ節転移のリスク評価などに利用できる可能性があるという。3月13日から16日まで開催されている13th St.Gallen International Breast Cancer Conference2013で、愛知県がんセンター中央病院乳腺科の澤木正孝氏によって発表された。

 澤木氏らは術前療法を受けた患者を除いた654人について、Intrinsic Subtype分類に従ってLuminal A、Luminal B、Luminal-HER2、HER2、トリプルネガティブに分けて評価を行った。

 リンパ節転移陽性は157人(24.0%)だった。Luminal A(364人)、Luminal B(110人)、Luminal-HER2(46人)、HER2(53人)、トリプルネガティブ(81人)それぞれでpT分類とリンパ節転移の関係を調べた。全体として、pT分類が進行するほど、リンパ節転移の率が高まっていた。しかし、Intrinsic Subtype分類でさらに分けると、少数例の場合もあり断定的なことは言えないものの、Subtypeによってリンパ節転移の結果が異なる可能性が見い出された。

 Luminal AではpT分類が進行するほどリンパ節転移陽性の比率が高まっていた。しかしLuminal Bでは、T1a(2人)のうち50%、T1b (12人)のうち8.3%、T1c(55人)のうち38.2%、T2(34人)のうち55.9%、T3(2人)のうち50%がリンパ節転移陽性だった。

 Luminal-HER2ではT1c(17人)のうち41.1%、T2(10人)のうち60%、T3(1人)は100%がリンパ節転移陽性だった。HER2ではT1a(6人)のうち16.7%、T1b (4人)のうち25%、T1c(15人)のうち46.7%、T2(10人)のうち60%がリンパ節転移陽性だった。

 トリプルネガティブでは、T1b (15人)のうち26.7%、T1c(29人)のうち24.1%、T2(20人)のうち50%、T3(2人)のうち50%がリンパ節転移陽性だった。