難治性固形癌にAkt阻害薬GDC-0068とドセタキセルもしくはmFOLFOX6の併用が有用である可能性が明らかとなった。フェーズ1B試験の結果、忍容性が確認され、一部の患者で抗腫瘍効果が示された。成果は3月4日から6日にパリで開催されているTargeted Anticancer Therapies(TAT2013)で、英Royal Marsden Hospital/Institute of Cancer ResearchのL.Rhoda Molife氏によって発表された。

 GDC-0068はin vitroの実験でPTENが欠失している細胞株において単剤で効果を示し、前臨床モデルを使った実験で化学療法と併用することで効果が高まることが分かっている。

 フェーズ1b試験は、GDC-0068とドセタキセルを併用するA群と、GDC-0068とmFOLFOX6を併用するB群に分けて行われた。A群は21日を1サイクルとし、1日目にドセタキセル75mg/m2を投与し、2日目から15日目までGDC-0068の量を変えて投与した。GDC-0068の量は100mg、200mg、400mg、600mgの4段階とした。DLTの評価は1サイクル目の1日目から21日目に行った。B群は14日を1サイクルとして1日目からmFOLFOX6を行い、1日目から15日目までGDC-0068の量を変えて投与した。GDC-0068の量は100mg、200mg、400mg、600mgの4段階とした。DLTの評価は1サイクル目の1日目から2サイクル目の14日目まで行った。両群とも最大耐量(MTD)で拡大ステージを行うこととされていた。

 A群は27人で、年齢中央値は62歳(28-75)、男性が20人、白色人種が25人、PS0が12人、診断からの期間中央値は18.1カ月(4-80)だった。最も多かったのが非小細胞肺癌患者で8人だった。乳癌、食道癌が5人、膀胱癌が4人だった。

 B群は34人で年齢中央値は58.5歳(33-77)、男性が19人、白色人種が32人、PS 0が13人、診断からの期間中央値は22.1カ月(1-268)だった。最も多かったのが大腸癌で14人だった。

 用量増多ステージでA群(21人)、B群(28人)ともに用量制限毒性は認められず、GDC-0068投与量600mgで、A群は6人、B群は7人に拡大ステージを行った。

 A群で多く見られたグレード2以上の副作用は下痢(37.0%)、吐き気(25.9%)、嘔吐(18.5%)、無力症(14.8%)、倦怠感(14.8%)だった。A群で多く見られたグレード2以上の副作用は吐き気(32.4%)、下痢(26.5%)、無力症(23.5%)、倦怠感(20.6%)だった。グレード3以上の副作用はA群で下痢が2人など、B群は好中球減少症が5人、高血糖症が3人などだった。

 抗腫瘍効果はA群、B群ともに3人ずつ部分奏効が得られた。6人中5人にPTEN異常、PIK3CA変異またはHER2増幅が認められた。

 転移を有する胃癌を対象に、mFOLFOX6とGDC-0068の併用群とmFOLFOX6とプラセボ群とを比較する世界規模のフェーズ2試験が開始されつつある。