大鵬薬品工業は2月21日、ヒト血清アルブミンとパクリタキセルを結合させたナノ粒子製剤「アブラキサン点滴静注用100mg」(一般名:パクリタキセル注射剤〔アルブミン懸濁型〕、nab-パクリタキセル)について、「胃癌」と「非小細胞肺癌」に対する効能効果が追加されたと発表した。

 同剤は、2010年9月に「乳癌」の適応症で発売している。胃癌についてはセカンドラインとして、非小細胞肺癌についてはカルボプラチンとの併用で進行再発非小細胞肺癌に対するファーストラインとして申請していた。

 用法・用量は、乳癌と胃癌についてはA法、非小細胞肺癌についてはB法で投与する。A法は、成人に対して1日1回260mg/m2(体表面積)を30分かけて点滴静注し、少なくとも20日間休薬するスケジュールを1コースとし、投与を繰り返す。B法は、成人に対して1日1回100mg/m2(体表面積)を30分かけて点滴静注し、少なくとも6日間休薬。この週1回投与を3週間連続するスケジュールを1コースとし、投与を繰り返す。どちらの投与法においても、患者の状態により適宜減量する。

 今回の適応拡大は、胃癌については国内フェーズ2試験結果、非小細胞肺癌については国際共同のフェーズ3試験「CA031」のデータに基づくもの。

 5-FU系抗癌剤を含む初回化学療法に不応となった進行・再発胃癌患者を対象にしたセカンドライン治療としての国内フェーズ2試験結果は、昨年の日本胃癌学会で発表されている。主要評価項目である奏効率は27.8%、副次評価項目の無増悪生存期間(PFS)中央値は2.9カ月、全生存期間中央値は9.2カ月だった。
 
 非小細胞肺癌患者へのファーストライン治療としてのフェーズ3試験「CA031」は、昨年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表されている。主要評価項目の奏効率は、アブラキサン+カルボプラチン投与群が33.0%となり、対照群(パクリタキセル+カルボプラチン投与)の25.0%と比べ有意に高かったことが報告されていた。