進行した低悪性度非ホジキンリンパ腫マントル細胞リンパ腫の患者に第1選択として標準的に用いられるCHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン)とリツキシマブの併用(R-CHOP)に比べ、ベンダムスチンとリツキシマブ(B-R)の併用は、無増悪生存期間の有意な延長をもたらし、忍容性も高いことが明らかになった。フェーズ3試験である StiL NHL1試験の結果で、独Justus-Liebig大学のMathia J Rummel氏らによってLancet誌電子版に2013年2月20日に掲載された。

 R-CHOPとB-Rを低悪性度リンパ腫とマントル細胞リンパ腫患者に第1選択として用いた場合の有効性と安全性を比較する多施設無作為化非劣性試験は、オープンラベルで行われた。ドイツ国内の81施設で2003年9月1日から2008年4月31日まで患者登録を実施。18歳以上で、全身状態(PS)を示すWHOの基準ではスコアは2以下、低悪性度非ホジキンリンパ腫またはマントル細胞リンパ腫のステージIIIまたはIVと診断され、治療歴の無い患者549人を登録し、無作為に、ベンダムスチン(90mg/m2を4週間サイクルの1日目と2日目に静注)、またはCHOP(3週間サイクルで、シクロホスファミド750mg/m2、ドキソルビシン50mg/m2、ビンクリスチン1.4mg/m2を全て1日目に投与し、プレドニゾン100mg/日を5日目まで連日投与)に割り付けて、いずれも最高6サイクル実施した。両群の患者に対し、それぞれの治療サイクルの1日目にリツキシマブ375mg/m2を投与した。追跡は2011年10月31日まで行った。

 B-Rに割り付けられた274人のうちの261人(うち、マントル細胞リンパ腫患者は46人)と、CHOPに割り付けられた275人のうちの253人(マントル細胞リンパ腫患者は48人)が評価の対象になった。追跡期間の中央値は45カ月(四分位範囲は25-57)、無増悪生存期間の中央値はB-R群が69.5カ月、R-CHOP群は31.2カ月で、ハザード比は0.58(95%信頼区間:0.44-0.74、p<0.0001)になった。

 非劣性は、3年時のベンダムスチン群の無増悪生存率がR-CHOP群の値より低くても、差が10%以内(たとえばR-CHOP群の無増悪生存率が50%ならB-R群では40%以上など)である場合とし、これに基づき、無増悪生存のハザード比の95%信頼区間が1.32を超えないことをマージンとして設定。得られた結果は非劣性が示されたと共に優越性も示した。

 サブグループごとに無増悪生存期間を比較したところ、辺縁帯リンパ腫以外の3つの組織型(濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症)でB-Rの利益は有意だった。

 奏効率には有意差は見られなかったが、完全奏効と判断された患者はB-R群が104人(40%)、R-CHOP群は76人(30%)で差は有意だった(p=0.021)。また割り付け薬から別のリンパ腫治療薬または別の治療レジメンに切り替えるまでの時間はB-R群のほうが有意に長く、別の治療開始のハザード比は0.52(0.39-0.69、p<0.0001)だった。

 B-R群の忍容性はCHOPより高く、3サイクル以上の治療を受けた患者に発生した脱毛はB-R群が0人、R-CHOP群は245人(p<0.001)、血液毒性の報告があったのは77人(30%)と173人(68%)(p<0.0001)で、感染は96人(37%)と127人(50%)に(p=0.0025)、末梢神経障害は18人(7%)と73人(29%)に(p<0.0001)、口内炎は16人(6%)と47人(19%)(p<0.0001)に発生。紅斑性の皮膚反応はB-R群に多かった(42人と23人、p=0.024)。

 これらの結果から、低悪性度非ホジキンリンパ腫とマントル細胞リンパ腫患者に対する第1選択としては、R-CHOPよりB-Rのほうが好ましい可能性が示された。