進行卵巣癌の治療として、接着斑キナーゼ(Focal-Adhesion Kinase:FAK)阻害薬のVS-6063とパクリタキセル併用のフェーズ1/1b試験を開始したと、米国Verastem社が2月5日に発表した。Verastem社は主に癌幹細胞をターゲットとした治療薬の開発を行っている。

 同社によれば、FAK経路は癌幹細胞の増殖や生存に重要であり、卵巣癌などの腫瘍で転移や再発の根本的な原因と考えられている。VS-6063 はFAKに対する経口低分子阻害剤。進行固形癌を対象としたVS-6063単剤のフェーズ1試験で、忍容性と臨床効果が確認されていた。プラチナ系抗癌剤を含む複数の前治療を受けた卵巣癌患者4人のうち、3人におよそ6カ月間の病勢安定が認められたという。
 
 同社はFAK阻害薬による3つの試験を計画しており、今回発表された進行卵巣癌対象の併用療法によるフェーズ1/1b試験は、その最初の試験となる。また2013年中頃には中皮腫を対象としたVS-6063の臨床試験が行われる見込み。

 今回のフェーズ1/1b試験は、多施設共同オープンラベル用量増量試験として、進行卵巣癌患者を対象に、VS-6063とパクリタキセルの併用療法を検討した。評価項目は安全性、忍容性、RECIST基準の抗腫瘍効果、および幹細胞のバイオマーカーとした。米国3地域で卵巣癌患者 30 人が登録される予定である。