地域で小児がん診療の中心的役割を担う「小児がん拠点病院」として、全国7ブロックから15施設が選定された。1月31日に厚生労働省が開催した「小児がん拠点病院の指定に関する検討会」で決まった。2月中にも厚生労働大臣が拠点病院として指定し、各施設に通知される見通しだ。

 小児がん拠点病院については、2012年9月に拠点病院の指定要件を示しており、募集していた。申請のあった37施設のうち、指定要件を満たす、もしくは地域性を考慮するなどにより22施設についてヒアリングを実施した。再発・難治例への診療が十分に行われている、緩和ケアの実施体制が確保されている、長期フォローアップの具体的な方法が示されている、専門的な医療従事者が十分に確保されている、長期滞在施設など家族への支援が十分にある、などの観点から、9人の構成員が総合的に採点し、その結果、15施設が選定された。

 今後は、2月中に厚生労働大臣が小児がん拠点病院として指定し、各ブロックごとに小児がん診療提供体制について話し合い、診療連携のあり方や人材育成などの計画を6カ月後をめどに厚生労働省に提出する。また指定から1年後には、検証を行うほか、指定施設を追加する必要があるかについても検討する方針だ。

 今回選定された施設は、以下のとおり。北海道大学病院、東北大学病院、埼玉県立小児医療センター、国立成育医療研究センター、東京都小児総合医療センター、神奈川県立こども医療センター、名古屋大学医学部附属病院、三重大学医学部附属病院、京都大学医学部附属病院、京都府立医科大学附属病院、大阪府立母子保健総合医療センター、大阪市立総合医療センター、兵庫県立こども病院、広島大学病院、九州大学病院。

 同検討会の座長を務めた垣添忠生氏(日本対がん協会会長)は、「今回の小児がん拠点病院の指定は大きな一歩。2013年度には小児がんの中核的な医療機関が整備され、かたちの上では我が国の小児がん対策ができあがる予定だ。小児がん患者さんが適切な診療を受けられるよう、定期的に検証し、改善していきたい」と語った。

 小児がんについては、2012年に見直しが行われたがん対策推進基本計画において重点的に取り組むべき課題の1つとして掲げられている。小児がん患者と家族が安心して適切な医療や支援を受けられる環境を整備することを目指し、5年以内に拠点病院を整備するとともに、全国の中核的な機関の整備を開始することが目標として定められている。