オキサリプラチン治療歴のある切除不能大腸癌に対し、オキサリプラチン再導入療法は有効である可能性が示された。前向きフェーズ2試験であるRE-OPEN試験の結果から示されたもので、1月24日からサンフランシスコで開催された2013 GASTROINTESTINAL CANCERS SYMPOSIUM(ASCO GI)において、がん研有明病院消化器内科の末永光邦氏が発表した。

 オキサリプラチンとイリノテカンは切除不能大腸癌のキードラッグで、多くの場合、セカンドライン治療までに用いられる。こうした治療を行った後のサルベージ化学療法として新規抗癌剤の開発が進んでいるが、一方でオキサリプラチンを再導入することの有効性が後ろ向きの検討から報告され、注目されている。

 そこで、同グループは、オキサリプラチンとイリノテカンによる治療歴がある切除不能大腸癌を対象に、オキサリプラチン再導入の効果を評価する前向きフェーズ2試験を行った。

 適格基準は、切除不能大腸癌で、オキサリプラチンベースの化学療法、イリノテカンベースの化学療法の治療歴があり、オキサリプラチンベースの治療を受けた際、完全奏効(CR)、部分奏効(PR)、病勢安定(SD)が認められた患者とした。また、オキサリプラチンの再導入の際には、前回オキサリプラチンベースの治療を終了してから6カ月以上経過していることとした。

 オキサリプラチン再導入の際のレジメンはmFOLFOX6もしくはFOLFOX4とし、再導入療法の12週時点での病勢コントロール率を主要評価項目とした。副次評価項目は有害事象、奏効率、無増悪生存期間、全生存期間とした。

 2011年1月から2012年7月までに18例を登録。患者背景は、男性11例、年齢中央値は61歳、ECOG PSが0だったのが17例、結腸/直腸が8例/10例、進行1例、再発17例、KRAS変異野生型/変異型は10例/8例だった。術後補助療法は全例受けていた。

 投与されたオキサリプラチンがファーストライン治療だったのは16例、セカンドライン治療だったのが2例。オキサリプラチンのレジメンは、FOLFOXが16例、XELOXが2例、オキサリプラチンの治療効果がPRだったのが10例、SDだったのが8例だった。オキサリプラチンの投与量中央値は1474mg/m2、再導入療法前の治療が二次治療だったのが7例、三次治療だったのが7例、四次治療以上だったのが4例だった。前回オキサリプラチンの治療を受けてから再導入療法を行うまでの期間の中央値は17.6カ月だった。ベバシズマブ投与歴があったのは15例、セツキシマブ投与歴があったのが11例、パニツムマブ投与歴があったのが5例だった。

 追跡の結果、12週時点で、PRが1例、SDが6例となり、病勢コントロール率は38.9%、奏効率は5.6%となった。RECIST評価によりSDと判定された症例でもほとんどが腫瘍縮小を認めた。

 オキサリプラチン再導入療法のレジメンは全例がmFOLFOX6で、治療コース数中央値は5。オキサリプラチンの相対用量強度は77%、5-FU(ボーラス投与)の相対用量強度は81%、5-FU(持続静注)の相対用量強度は81%だった。

 無増悪生存期間中央値は98.0日(95%信頼区間:8.8-187.2)。全生存期間中央値は304.0日(同:274.9-333.1)。ファーストライン治療からの全生存期間中央値は1764.0日(同:1408.2-2119.8)だった。

 グレード3以上の有害事象は、白血球減少2例(11.8%)、好中球減少7例(41.2%)、下痢1例(5.9%)、アレルギー反応1例(5.9%)で、忍容性があり、治療関連死は認められなかった。

 今回の結果はこのRE-OPEN試験の中間解析結果であり、本研究でオキサリプラチン再導入療法の有効性が確認できた際には、オキサリプラチン再導入療法と新規抗癌剤とを比較したフェーズ3試験を開始する考えだ。