ファーストラインでベバシズマブとオキサリプラチンベースの治療を受けたKRAS遺伝子野生型の転移を有する大腸癌患者に対し、セカンドライン治療としてFOLFIRIと併用する場合、パニツムマブベバシズマブで無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)に有意な差がない可能性が明らかとなった。無作為化フェーズ2試験であるSPIRITT(study 20060141)の結果、示されたもの。1月24日から26日に米サンフランシスコで開催された2013 GASTROINTESTINAL CANCERS SYMPOSIUM(ASCO GI)で、米UCLA Jonsson Comprehensive Cancer CenterのJ. Randolph Hecht氏によって発表された。

 SPIRITT試験は多施設無作為化フェーズ2試験で、ファーストラインとしてベバシズマブとオキサリプラチンベースの投薬を受けたKRAS遺伝子野生型の転移を有する大腸癌患者を、セカンドラインとして2週間おきにFOLFIRI+パニツムマブ6.0mg/kgを投与する群(パニツムマブ群)と、2週おきにFOLFIRI+ベバシズマブ5.0mg/kgまたは10.0mg/kgを投与する群(ベバシズマブ群)に1対1で割り付けて行われた。適格基準は転移を有するKRAS遺伝子野生型の大腸癌で、ECOG PSが1以下、ファーストラインのベバシズマブとオキサリプラチンベースの治療が4サイクル以上行われ、イリノテカンまたは抗EGFR療法を受けていないなどだった。主要評価項目はPFS。副次評価項目はOS、奏効率、安全性などだった。

 試験は182人の患者を対象に実施された。パニツムマブ群、ベバシズマブ群ともに91人ずつだった。

 試験の結果、PFS中央値はパニツムマブ群が7.7カ月(95%信頼区間:5.7-11.8)、ベバシズマブ群が9.2カ月(同:7.8-10.6)で、ハザード比は1.01(0.68-1.50)と有意な差はなかった。

 OS中央値はパニツムマブ群が18.0カ月(95%信頼区間:13.5-21.7)、ベバシズマブ群が21.4カ月(同:16.5−24.6)で、ハザード比は1.06(0.75-1.49)と有意な差はなかった。奏効率はパニツムマブ群が32%(23-43)、ベバシズマブ群が19%(11-29)だった。

 後治療で抗EGFR療法を受けたのはパニツムマブ群が24人(26%)、ベバシズマブ群が49人(54%)、抗VEGF療法を受けたのはパニツムマブ群が18人(20%)、ベバシズマブ群が22人(24%)だった。

 グレード3/4の副作用はパニツムマブ群の78%、ベバシズマブ群の65%で認められた。グレード5はパニツムマブ群の7%、ベバシズマブ群の7%で発生した。副作用による投薬中止はパニツムマブ群が29%、ベバシズマブ群が25%だった。ただし、両群で全グレードで5%以上の差がある副作用に限定すると、グレード3以上の副作用はパニツムマブ群が多かった。