転移を有する切除不能KRAS遺伝子野生型大腸癌に対するファーストラインとしてmFOLFOX6に併用する場合には、パニツムマブベバシズマブのどちらでも無増悪生存期間(PFS)に差がない可能性が明らかとなった。無作為化フェーズ2試験であるPEAK(study 20070509)の結果、示されたもの。奏効率、切除率も差がなかった。1月24日から26日に米サンフランシスコで開催された2013 GASTROINTESTINAL CANCERS SYMPOSIUM(ASCO GI)で、米The West ClinicのLee Steven Schwartzberg氏によって発表された。

 PEAK試験は多施設無作為化フェーズ2試験で、未治療の転移を有するKRAS遺伝子野生型の大腸癌患者を2週おきにmFOLFOX6とパニツムマブ6.0mg/kgを投与する群(パニツムマブ群)と、2週おきにmFOLFOX6とベバシズマブ5.0mg/kgを投与する群(ベバシズマブ群)に1対1で割り付けた。適格基準は転移を有するKRAS遺伝子野生型の大腸癌で、ECOG PSが1以下、化学療法、抗EGFR療法、抗VEGF療法を受けたことがないなどだった。主要評価項目はPFS、副次評価項目は全生存期間(OS)、奏効率、安全性などだった。

 285人(パニツムマブ群142人、ベバシズマブ群143人)の患者が登録された。両群の患者背景に大きな差はなかった。

 試験の結果、研究グループによる効果判定(ITT解析)で、パニツムマブ群(142人)のPFS中央値は10.9カ月(95%信頼区間:9.4-13.0)、ベバシズマブ群(143人)は10.1カ月(同:9.0-12.6)で、ハザード比は0.87(0.65-1.17)、p=0.35で有意な差はなかった。

 OS中央値はパニツムマブ群が未到達(95%信頼区間:28.8-NR)、ベバシズマブ群が25.4カ月(同:22.9-29.5)で、ハザード比は0.72(0.47-1.11)、p=0.14で有意な差はなかった。奏効率はパニツムマブ群が58%(95%信頼区間:49-66)、ベバシズマブ群が54%(同:45-62)で差がなかった。切除率もパニツムマブ群が13%(95%信頼区間:8−19)、ベバシズマブ群が11%(同:7-18)で差がなかった。

 後治療で抗EGFR療法を受けたのはパニツムマブ群が17人(12%)、ベバシズマブ群が44人(31%)、抗VEGF療法を受けたのはパニツムマブ群が43人(30%)、ベバシズマブ群が32人(22%)だった。

 グレード3/4の副作用はパニツムマブ群の86%、ベバシズマブ群の76%で認められた。グレード5はパニツムマブ群の5%、ベバシズマブ群の6%で発生した。副作用による投薬中止はパニツムマブ群が24%、ベバシズマブ群が27%だった。ただし、両群で全グレードで5%以上の差がある副作用に限定すると、グレード3以上の副作用はパニツムマブ群が多かった。