局所進行膵癌に対して併用導入化学療法後にカペシタビンベースの化学放射線療法(CRT)を行うことは、併用導入化学療法後にゲムシタビンベースのCRTを行うよりも副作用が少なく、生存期間も延長できる可能性が明らかとなった。無作為化フェーズ2試験SCALOPの最終結果で判明したもの。どちらの群も目標としていた無増悪生存期間(PFS)は得られていた。1月24日から米サンフランシスコで開催された2013 GASTROINTESTINAL CANCERS SYMPOSIUM(ASCO GI)で、英University of OxfordのSomnath Mukherjee氏によって発表された。

 ゲムシタビンを用いたCRTと5FUを用いたCRTは局所進行膵癌の治療に利用されている。しかしゲムシタビンを用いたCRT、5FUを用いたCRT、カペシタビンを用いたCRTを比較する多施設無作為化試験は今までなかった。

 SCALOP試験は直径7cm未満の手術不能局所膵癌患者を対象に実施された。導入療法としてGEMCAP(28日を1サイクルで1日目、8日目、15日目にゲムシタビン1000mg/m2、1日目から21日目までカペシタビン830mg/m2を投与)を3サイクル行った。導入療法で病勢安定/奏効が得られた患者で腫瘍の直径が6cm以下、PS 0-1の患者をCRT療法適格として、GEMCAP1サイクルを受けた後にカペシタビン830mg/m2を平日に1日2回投与し同時に放射線を照射する群(カペシタビン群)と、GEMCAP1サイクルを受けた後にゲムシタビン300mg/m2を毎週投与し同時に放射線を照射する群(ゲムシタビン群)に割り付けた。放射線量は28照射で50.4Gyとした。主要評価項目は9カ月時点での無増悪生存(PFS)率だった。

 2009年7月から2011年10月までに英国の28施設で114人の患者が登録されて導入療法が行われ、そのうち74人(カペシタビン群36人、ゲムシタビン群38人)が無作為化割付された。割付された患者の年齢中央値は、カペシタビン群が63.1歳、ゲムシタビン群が66.0歳。男性はカペシタビン群が47.2%、ゲムシタビン群が63.2%、PS 0はカペシタビン群が41.7%、ゲムシタビン群が42.1%だった。

 CRTの間、グレード3/4の血液学的毒性(ゲムシタビン群18.4%、カペシタビン群0%)、非血液学的毒性(ゲムシタビン群26.3%、カペシタビン群11.8%)ともに有意にゲムシタビン群の方が多かった。

 ゲムシタビン群、カペシタビン群ともに、目標としていた9カ月PFS率を超え、カペシタビン群が62.9%(80%信頼区間:50.6-73.9)、ゲムシタビン群が51.4%(同:39.4-63.4)だった。PFS中央値はカペシタビン群が12.0カ月、ゲムシタビン群が10.4カ月だったが、ハザード比0.60(95%信頼区間:0.32-1.12)、p=0.111で有意な差ではなかった。全生存期間中央値はゲムシタビン群が13.4カ月、カペシタビン群が15.2カ月でハザード比0.39(同:0.18-0.81)、p=0.012でカペシタビン群が有意に良かった。