日本人の進行胃癌のファーストラインとしてS-1オキサリプラチン併用(SOX)が有効であることが明らかとなった。SOXと標準療法であるS-1/シスプラチン併用(SP)を比較した無作為化フェーズ3試験の結果、主要評価項目の1つである無増悪生存期間(PFS)についてSOX療法の非劣性が証明された。1月24日から米サンフランシスコで開催されている2013 GASTROINTESTINAL CANCERS SYMPOSIUM(ASCO GI)で、北里大学東病院の樋口勝彦氏によって発表された。

 フェーズ3試験は手術不能進行または再発胃癌患者を、SOX群(3週間を1サイクルとしてS-1を40mg/m21日2回14日間投与、オキサリプラチンは1日目に100mgm2投与)とSP群(5週間を1サイクルとしてS-1を40mg/m21日2回21日間投与、シスプラチンは8日目に60mgm2投与)に無作為に割り付けた。20歳以上、PS 0-2、臓器能維持などを適格条件とした。主要評価項目はSP群に対するSOX群のPFSにおける非劣性と両群間の全生存期間における相対的な効果とされた。副次評価項目は奏効率、安全性、サイクルごとの入院期間だった。PFSイベントが456件起きた時点でPFSの主要解析を行うこととされていた。

 2010年1月から2011年10月までに685人(SOX群343人、SP群342人)が登録された。安全性について評価可能だったのは673人(SOX群338人、SP群335人)、効果について評価可能だったのは642人(SOX群318人、SP群324人)だった。試験の結果、PFS中央値はSOX群が5.5カ月、SP群が5.4カ月で、ハザード比が1.004(95%信頼区間:0.840-1.199)で、95%信頼区間の上限である1.30は超えず、非劣性が証明された。奏効率はSOX群が55.7%、SP群が52.2%だった(p=0.3738)。また入院期間はSOX群が平均2.70±6.257日に対して、SP群は7.8±6.027だった。

 グレード3/4の副作用は白血球減少症についてはSOX群が4.1%、SP群が1.1%、好中球減少症についてはSOX群が19.5%、SP群が41.5%、血小板減少症についてはSOX群が9.5%、SP群が10.4%、貧血についてはSOX群が13.9%、SP群が31.6%、発熱性好中球減少症についてはSOX群が0.9%、SP群が6.9%、低ナトリウム血症についてはSOX群が4.4%、SP群が13.1%、感覚神経障害についてはSOX群が4.4%、SP群が0%だった。感覚神経障害以外はSOX群が少なかった。重篤な副作用はSOX群の29.3%、SP群の37.9%に発現した。SP群では8人(2.4%)の治療関連死が見られ、SOX群では4人(1.2%)だった。