S-1ベースの治療に抵抗性となった進行再発胃癌にイリノテカンシスプラチンの併用が有効であることが明らかになった。イリノテカンとシスプラチンを併用する群(併用群)とイリノテカン単剤(単剤群)を比較したフェーズ3試験、TCOG GI-0801の結果、示されたもの。1月24日から米サンフランシスコで開催されている2013 GASTROINTESTINAL CANCERS SYMPOSIUM(ASCO GI)で、東京がん化学療法研究会を代表して埼玉医科大学の嶋田顕氏が発表した。

 フェーズ3試験はS-1ベースの治療経験がある進行胃癌患者(PS0-1、臓器機能有)を、併用群と単剤群に無作為に割り付けて行われた。 併用群は2週間を1サイクルとして、1日目にイリノテカン60mg/m2とシスプラチン30mg/m2を投与した。単剤群は2週間を1サイクルとしてイリノテカン150mg/m2を1日目に投与した。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)の併用群の優越性。副次評価項目は全生存期間(OS)、治療効果喪失までの時間(TTF)、奏効率、安全性だった。

 2008年4月から2011年7月までに国内21施設で130人(併用群64人、単剤群66人)が登録された。両群の患者背景に大きな差はなかった。

 試験の結果、PFS中央値は併用群が3.8カ月(95%信頼区間:3.0-4.7)、単剤群が2.8カ月(同:2.1-3.3)で、ハザード比0.680(同:0.471-0.982)、p=0.0398で併用群の優越性が証明された。

 ファーストラインに白金系抗癌剤が入っていなかった患者では、PFS中央値は併用群が6.4カ月(95%信頼区間:4.4-7.5)、単剤群が4.2カ月(同:1.8-5.0)で、ハザード比0.600(同:0.334-1.078)、p=0.0786だった。TTF中央値は併用群が3.3カ月(同:2.6-4.2)、単剤群が2.5カ月(同:1.8-3.2)。

 OS中央値は、併用群が10.7カ月(95%信頼区間:8.9-13.8)、単剤群が10.1カ月(同:7.2-12.1)だった。奏効率は併用群が21.9%、単剤群が15.9%。病勢制御率は併用群が75.0%、単剤群が54.0%で、有意に併用群が良かった(p=0.0162)。

 多く見られたグレード3/4の副作用は、血液毒性が好中球減少症については併用群39.1%、単剤群36.4%で、非血液毒性が、下痢については併用群1.6%、単剤群6.1%だった。