プラチナ抵抗性の進行卵巣癌に対し、カンプトテシンのナノ医薬品で、トポイソメラーゼ1と低酸素誘導因子(HIF)-1αを阻害するCRLX101が有効である可能性が、フェーズ2試験で明らかになった。米国Cerulean Pharma社が1月7日に発表した。

 卵巣癌のセカンドライン治療には、カンプトテシンから合成されたイリノテカンやトポテカンが使われるが、生存改善効果は限定的で、強い毒性も認められていた。

 CRLX101は、トポイソメラーゼ1とHIF-1αのデュアル阻害剤。腫瘍を標的としたナノ粒子で、腫瘍に薬剤を集中させ、薬の効果を延長させるようデザインされている。CRLX101は動物モデルやフェーズ1/2a試験で、抗腫瘍効果が確認された。卵巣癌のほか、肺癌や大腸癌でも臨床試験が行われている。

 今回のフェーズ2試験は、プラチナ系抗癌剤によるファーストライン治療で増悪した卵巣癌患者を対象に、CRLX101の有効性と安全性が検討された。試験は2段階に分けられ、ステージ1には10人が登録した。最初の患者が増悪することなく、6サイクルの治療を完遂したことから、試験はステージ2に進み、19人が追加登録される予定。

 治験責任医師であるMassachusetts General HospitalのCarolyn Krasner氏は、10人のうち4人は増悪がなく治療を継続しており、CRLX101は忍容性に優れていると述べている。

 また、増悪なく6サイクルを完遂した最初の患者は前治療である2ラインの化学療法後に増悪したが、37%の腫瘍縮小が見られ、RECIST基準では部分奏効と判定された。さらに卵巣癌の予後因子である血中CA-125値は72%低下したという。

 試験は、Massachusetts General Hospital、Dana Farber Cancer Institute、Brigham and Women's Hospital、Beth Israel Deaconess Medical Centerで実施された。