日本におけるレナリドミドの市販後調査(全例調査)の中間解析の結果、副作用は好中球減少症、肺塞栓症、深部静脈血栓症の発現率が海外臨床試験で見られた率よりも低いことが示された。特に深部静脈血栓症は海外臨床試験の6.5%に比べて、0.3%と低かった。11月29日にセルジーンが開催した記者会見で、がん研有明病院血液腫瘍科の照井康仁氏が明らかにした。

 この結果について照井氏は、欧米人は血栓を起こしやすいことや患者の治療背景が影響しているかもしれないと語った。また4〜5例で二次癌が見られているが、前治療でアルキル化剤を使っていることや服用し始めてから早期に出現していることなどから、薬剤と関連があるかどうかは分からないとした。

 今回の中間解析は、安全性については2516人に対して行われた。多発性骨髄腫(MM)には2310人のデータが集められ、73.6%にあたる1700人で副作用が発現した。重篤な副作用は35.5%(820人)、グレード3以上の副作用は32.0%(738人)、中止に至った副作用は17.3%(399人)だった。

 多かったグレード3以上の副作用は好中球減少症が15.8%(365人)、血小板減少症9.5%(219人)、白血球減少3.0%(69人)、肺炎3.0%(70人)だった。海外で行われた臨床試験MM-009/010と比較すると、好中球減少症が海外臨床試験は33.4%、日本の中間結果が15.8%、肺塞栓症が2.5%と0.2%、深部静脈血栓が6.5%と0.3%で、日本の実臨床の方が低い結果となった。副作用には末梢神経障害もあったが、多くはグレード1/2で、そのうち6割が回復または軽快した。

 年齢による副作用(全副作用、重篤な副作用、感染症関連副作用)の差はなく、高齢者(65歳以上)でも安全に投薬されていた。ただし、全身状態が悪くなるにつれて、重篤な副作用、感染症関連副作用は有意に増加しており、患者の状態が良いときに使うべきであることが分かった。デキサメタゾン併用例(2085人)と併用なし例(225人)で比較すると、感染症が併用例で19.7%と併用なし例の12.7%よりも多く(p=0.0329)、感染症については注意が必要だと照井氏は指摘した。