進行または転移を有し、RAS-BRAF系に変異がある固形癌の一部にMEK阻害剤であるRO4987655(CIF、RG7167)が単剤で腫瘍縮小効果を認めたことが明らかとなった。フェーズ1試験での副作用は他のMEK阻害剤と同等で、4種類の患者群のうち3群である程度の抗腫瘍効果が確認された。ただしどの群でも単剤として強力な効果を発揮することはできなかった。11月6日から9日までアイルランド・ダブリンで開催されているEORTC-NCI-AACR Symposium on Molecular Targets and Cancer Therapeuticsで、フランスInstitut Gustave RoussyのR.Bahleda氏によって発表された。

 RO4987655は用量増多フェーズ1試験で忍容性が認められ、フェーズ2推奨用量(8.5mgを1日2回投与)でFDG-PETによる代謝への効果と予備的な抗腫瘍活性が確認されている。今回の試験はRAS-BRAF系に変異がある固形癌患者を選んで、4種類のグループで拡大試験を行ったもの。

 試験はBRAFV600変異を持つ悪性黒色腫患者(MelV600)、BRAFV600変異を持たない悪性黒色腫患者(Mel)、KRAS変異を持つ非小細胞肺癌(NSCLC)患者、KRASかつ/またはBRAF変異を持つ大腸癌(CRC)患者を対象に28日間を1サイクルとしてRO4987655を8.5mg1日2回投与した。

 試験には全部で95人の患者が参加した。MelV600は18人でうち17人が効果の評価可能、Melは23人でうち20人が評価可能、NSCLCは24人でうち18人が評価可能、CRCは30人でうち25人が評価可能だった。全患者の年齢中央値は57歳(20−86)、男性が36人だった。

 多く見られた薬剤関連副作用は皮膚毒性(患者の95%に発現、グレード3/4が26%で報告)、消化器毒性(患者の88%に発現、グレード3/4が14%)、一般的な不調、接種部位の異常(浮腫、倦怠感、粘膜炎症など、患者の84%に発現、グレード3/4が13%)、眼関連(患者の71%に発現、グレード3/4が10%)などだった。46人の患者で57件の重篤な副作用(薬関連は24件)が認められた。

 2人の患者がまだ投薬を継続されているが、MelV600の投薬期間中央値は113日(17−366)、Melは107日(17−323)、NSCLCは58.5日(13−394)、CRCは57日(5−269)だった。

 抗腫瘍効果は、MelV600は部分奏効(PR)が4人、16週以上の病勢安定(SD)が5人で奏効率が24%、MelはPRが4人、16週以上のSDが4人で奏効率が20%、NSCLCはPRが2人、16週以上のSDが5人で奏効率が11%となったが、CRCではPRが0人、全員が増悪だった。

 FDG-PETによる効果判定で、PMR(Partial Metabolic Response、標的病変の代謝活性が25%超減少)率はMelV600が86%、Melが75%、NSCLCが71%、CRCが52%だった。