スイスRoche社は2012年11月7日、米食品医薬品局(FDA)が、trastuzumab emtansine(T-DM1)の生物製剤承認申請(BLA)を受理し、優先審査の適用も決めたことを明らかにした。FDAの判断は2013年2月26日までに下る見込みだ。

 適応は、切除不能な局所進行型または転移性の乳癌で、HER2陽性が確認されており、先にトラスツズマブ(商品名:ハーセプチン)とタキサン系薬剤を併用する治療を受けた患者となっている。

 T-DM1は、抗HER2モノクローナル抗体のトラスツズマブと微小管重合体阻害剤誘導体のDM1(メイタンシノイド薬)を安定なリンカーを用いて結合させた抗体-薬剤複合体(ADC)。HER2信号伝達を阻害すると共に、DM1をHER2陽性の癌細胞に直接送達するよう設計されている。

 同社によると、すでに欧州でもT-DM1に関する同様の申請が受理されており、審査が行われている。また日本においては来年早々にも申請が行われる見通しだ。