抗TWEAKモノクローナル抗体製剤RG7212が進行固形癌に有効である可能性が明らかとなった。フェーズ1試験で忍容性と一部の患者で抗腫瘍効果が確認されたもの。11月6日から9日までアイルランド・ダブリンで開催されているEORTC-NCI-AACR Symposium on Molecular Targets and Cancer Therapeuticsで、デンマークCopenhagen University Hospital(Rigshospitalet)のU.Lassen氏によって発表された。

 TWEAK(Tumor Necrosis Factor-like weak inducer of apoptosis)とその受容体であるFn14(fibroblast inducible factor 14)は、TNFスーパーファミリーに属し、しばしば固形癌で過剰発現していることがある。TWEAK-Fn14は、MAPK、AKT、NFκB経路を活性化し、複数の発癌過程を調節している。RG7212は抗TWEAKヒト化抗体。

 フェーズ1試験は、免疫組織染色で10%以上Fn14が発現している進行固形癌患者を対象に実施された。21日間を1サイクルとして、毎週投与する方法(A法)と3週おきに投与する方法(B法)の2種類で行われた。

 2011年7月から2012年3月までに38人の患者が投薬を受けた。A法では200mgから3600mgまでの6段階の用量で26人、B法では800mgから3600mgまでの3段階の用量で12人。男性が20人で年齢中央値は62歳(21-89)。

 治療サイクル数中央値は全体で2.0、A法は3.0、B法は2.0。平均治療サイクル数は全体で3.9(1-14)で、3人で投薬が継続されている。

 用量制限毒性(DLT)は認められず、治療関連副作用で中止した例はなかった。38人中34人で少なくとも1件の副作用が発生したが、92%がグレード1/2だった。多く見られた副作用は倦怠感(26%)、吐き気(21%)、便秘(18%)だった。

 Ki-67値の減少が高用量で認められた。A法(17日目)は2400mgから3600mgで安定となり最大減少は48%だった。B法(8日目)は8人中2人で25%を超える減少が認められ、最大減少は70%だった。

 18FDG-PETによる効果判定で、PMR(Partial Metabolic Response、標的病変の代謝活性が25%超減少)が5人で認められた。難治性のBRAF遺伝子野生型悪性黒色腫患者1人で、腫瘍縮小(CTによる3次元評価で14.4%)、PMRかつ腫瘍中のKi67とpERKの70%以上の減少が確認された。また難治性非小細胞肺癌、腎細胞癌、中皮腫、転移を有する乳癌を含む11人(A法9人、B法2人)の患者で4サイクルを超える病勢安定(SD)が得られた。

 現在、2週おき投与法の評価が行われている。また研究グループは、将来は併用療法にRG7212を使うことを考えている。