進行固形癌に抗Notch2/3完全ヒトモノクローナル抗体製剤OMP-59R5が有用な可能性が明らかとなった。フェーズ1試験で忍容性が認められ、一部の患者で抗腫瘍効果が確認された。11月6日から9日までアイルランド・ダブリンで開催されているEORTC-NCI-AACR Symposium on Molecular Targets and Cancer Therapeuticsで、米University of MichiganのD.C. Smith氏によって発表された。

 OMP-59R5はNotch2に結合する抗体としてまず同定され、Notch3に結合することも分かった。この抗体はNotch2とNotch3受容体の情報伝達を阻害する。マウス移植モデルを使った実験で、腫瘍増殖の抑制、癌幹細胞の減少が示されている。

 フェーズ1試験で、39人の固形癌患者が7段階の用法・用量でOMP-59R5の投薬を受けた。毎週0.5mg/kg投与群、1mg/kg投与群、2.5mg/kg投与群、5mg/kg投与群、2週おき5mg/kg投与群、10mg/kg投与群、3週おき7.5mg/kg投与群である。56日目に効果の評価を行い、その後は増悪か副作用で中止するまで8週おきに評価された。現在4人で投薬が継続されている。年齢中央値は59歳(28-90)、男性が20人、最も多い癌種は大腸癌で10人だった。

 多く見られた薬剤関連副作用は、下痢(58%)、倦怠感(28%)、吐き気(22%)、食欲減少(14%)だった。下痢は毎週2.5mg投与群以上の全ての用量で発生したが、2週おき以上の投与法で減少した。4人で用量制限毒性(DLT)が発現した。毎週5mg/kg投与群(2人、グレード3の下痢、グレード3の低カリウム血症と下痢)、2週おき10mg/kg投与群(2人、2人ともグレード3の下痢)だった。最大耐量は毎週投与は2.5mg/kg、3週おき投与は7.5mg/kg投与となった。2週おき投与は7.5mg/kgの用量で試験が進行中だ。

 3人の患者(カポジ肉腫、腺様嚢胞癌、脂肪肉腫)で110日を超える病勢安定(SD)が認められたが、すべて2.5mg/kg以上を投与された患者だった。

 膵臓癌を含む固形癌を対象にフェーズ1b/2試験が計画されている。