米Calgene社は、2012年10月12日、米食品医薬品局(FDA)が、局所進行性または転移性の非小細胞肺癌(NSCLC)で、治癒切除または放射線治療が適応にならない患者に、「ABRAXANE」を第1選択としてカルボプラチンとともに適用することを承認したと発表した。

 「ABRAXANE」は注射剤で、ヒト血清アルブミンにパクリタキセルを結合させてナノ粒子化した新たなパクリタキセル製剤だ。

 追加新薬承認(sNDA)に対する承認は、進行NSCLC患者を登録し、オープンラベルで行われた多施設無作為化フェーズIII CA-031試験の結果に基づく。 

 この試験では、患者は無作為に「ABRAXANE」(100mg/m2/週)+カルボプラチン(AUC=6を3週ごと)(521人、介入群)、またはパクリタキセル(200mg/m2を3週ごと)+カルボプラチン(AUC=6を3週ごと)(531人、対照群)に割り付けられた。

 主要エンドポイントは全奏効率に設定されており、得られたデータは、介入群が33%、対照群は25%を示した(p=0.005)。NSCLC患者を組織型に基づいて分類すると、扁平上皮癌患者の全奏効率は、介入群が41%、対照群が24%、大細胞癌患者ではそれぞれ33%と15%で、どちらも介入群のほうが良好だった。一方、腺癌患者については、両群間の全奏効率に差は無かった(26%と27%)。

 介入群の患者の20%以上に見られた有害事象は、貧血、好中球減少症、血小板減少症、脱毛、神経障害、悪心、疲労感だった。

 NSCLCを適応とする同様の承認申請が日本、オーストラリア、ニュージーランドでも提出されており、2013年には結果が得られると同社は予想している。

 米国では「ABRAXANE」は、2005年に転移性乳癌への適応承認を得ている。対象となるのは、アントラサイクリンを含む化学療法剤の併用に反応しなかった患者、または、術後補助療法から6カ月以内に再発した患者となっている。