HER2過剰発現転移性乳癌を対象にトラスツズマブpertuzumab、毎週パクリタキセル投与の評価を目的としたフェーズ2試験の予備的な解析で、有望な結果が得られていることが明らかとなった。9月13日から15日に米サンフランシスコで開催されたBreast Cancer Symposium 2012(ASCO Breast2012)で、米Memorial Sloan-Kettering Cancer CenterのFarrah Datko氏によって発表された。

 pertuzumabとトラスツズマブ、ドセタキセルの併用を評価したフェーズ3試験CLEOPATRAで、転移性乳癌の無増悪生存期間(PFS)が、プラセボ、トラスツズマブ、ドセタキセル群の12.4カ月に比べて、pertuzumab、トラスツズマブ、ドセタキセル群は18.5カ月と有意に延長できることが明らかとなっている。一方、毎週パクリタキセル投与は3週おきのパクリタキセル投与よりも優れ、ドセタキセルよりも副作用が少ないことが示唆されている。そのため、トラスツズマブ、pertuzumab、毎週パクリタキセル投与の有効性と安全性を評価するために、フェーズ2試験が行われている。

 実施中のフェーズ2試験の主要評価項目は6カ月時点のPFS率。未治療のHER2陽性転移性乳癌にトラスツズマブとパクリタキセルを投与すると、増悪までの時間の中央値が7.4カ月と報告されていること、ファーストライン、セカンドラインとしての投与が今回の対象となっていることから、69人の患者で6カ月時点のPFS率が65%以上となれば有望と判定することにされている。

 フェーズ2試験は単群で毎週パクリタキセル80mg/m2、pertuzumabは最初は840mg投与し、その後は3週おきに420mg、トラスツズマブは最初は8mg/kg、その後は3週おきに6mg/kg投与することとした。

 予備的な解析で、6カ月時点のPFSが評価可能だった27人で、PFS率は78%だった。完全奏効(CR)が3人(11%)、部分奏効(PR)が11人(41%)、病勢安定(SD)が7人(26%)だった。

 副作用は今までのところ、想定外のものや、循環器イベントはない。1人の患者(61歳、心筋症の既往があり、薬剤によって制御されていた)で9カ月目に左室駆出分画率が57%から47%に減少し、試験を離脱した。