レトロゾールまたはアナストロゾールで抵抗性もしくは不応性の閉経後の進行乳癌患者に対し、mTOR阻害剤エベロリムスとステロイド型アロマターゼ阻害剤エキセメスタンの併用により、無増悪生存期間(PFS)と奏効率が大きく改善できることが大規模なフェーズ3試験、BOLERO-2のPFS最終解析から明らかになった。死亡イベントの差も拡大していた。9月13日から15日に米サンフランシスコで開催されているBreast Cancer Symposium 2012(ASCO Breast2012)で、米University of CaliforniaのHope S. Rugo氏が発表した。

 BOLERO-2試験は、エストロゲン受容体陽性、HER2陰性の局所進行性または転移を有する乳癌で、レトロゾールやアナストロゾールに抵抗性もしくは不応性の閉経後の患者を対象にした二重盲検無作為化フェーズ3試験。

 試験には、24カ国の189施設から日本人を含む724人の患者が登録された。患者は、エベロリムス10mg/日とエキセメスタン25mg/日を併用する群(併用群)と、プラセボとエキセメスタンを投与する群(プラセボ群)に2:1になるよう割り付けられ、それぞれ485人(年齢中央値62歳)と239人(同61歳)となった。
 
 両群ともに患者の84%は過去のホルモン療法に感受性で、レトロゾールやアナストロゾール以外のホルモン療法としてタモキシフェンが投与された患者は併用群が47%、プラセボ群が49%、フルベストラントが投与された患者は併用群が17%、プラセボ群が16%、転移癌に対して化学療法が行われた患者は併用群が26%、プラセボ群が26%だった。

 今回の解析は、各施設の画像審査委員会でPFSイベントが510、中央画像審査委員会でPFSイベントが320確認され、観察期間中央値18カ月の段階で最終PFS解析として、2011年12月15日をカットオフ日として行われた。各施設の研究者による評価のPFS中央値は、併用群で7.8カ月、プラセボ群で3.2カ月で、ハザード比は0.45(95%信頼区間:0.38-0.54)、p<0.0001と大きく併用群で優れていた。

 中央画像審査委員会の評価でもハザード比は0.38(95%信頼区間:0.31-0.48)、p<0.0001で、PFS中央値は、併用群で11.0カ月、プラセボ群で4.1カ月だった。

 奏効率は併用群が12.6%、プラセボ群が1.7%、クリニカルベネフィット率(完全奏効、部分奏効、6カ月を超える病勢安定)は併用群が51.3%、プラセボ群が26.4%で、どちらも有意(p<0.0001)に併用群が優れていた。

 死亡イベントはPFS中間解析時(観察期間中央値7カ月)で83(併用群が10.6%、プラセボ群が13.0%)、PFSアップデート解析時(観察期間中央値12カ月)で137(併用群が17.3%、プラセボ群が22.7%)だったが、今回のPFS最終解析時(観察期間中央値18カ月)で200(併用群が25.4%、プラセボ群が32.2%)と、死亡イベントの差が拡大していた。