ドイツBayer社は、9月11日、治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌を適応症として承認申請中の経口マルチキナーゼ阻害薬regorafenibが、厚生労働省の優先審査に指定されたと発表した。

 regorafenibは、血管新生やリンパ脈管新生に重要な役割を果たす血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)のチロシンキナーゼを阻害するほか、KIT、RET、PDGFR、FGFRなど、発癌と腫瘍微小環境に関わる様々なキナーゼも阻害する。日本では、2012年7月に承認申請している。

 今回の申請は、多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照フェーズ3試験「CORRECT試験」のデータに基づくもの。日本からは20施設(100人)が参加した。既承認薬による標準治療後に病勢進行した転移性大腸癌患者760人を対象にした同試験において、regorafenib+支持療法(BSC)群はプラセボ+BSC群と比べ、全生存期間(OS)中央値と無増悪生存期間(PFS)中央値を有意に延長したことが示された。OS中央値はregorafenib+BSC群が6.4カ月、プラセボ+BSC群が5.0カ月、PFS中央値はそれぞれ1.9カ月、プラセボ群が1.7カ月だった。

 regorafenibは、今年4月に米国食品医薬品局(FDA)、5月に欧州医薬品庁(EMA)に対し、転移性大腸癌の適応で承認申請を行っており、FDAからは優先審査の指定を受けている。