局所進行非小細胞肺癌(NSCLC)に対し、ペメトレキセドをカルボプラチンまたはシスプラチンと併用する化学放射線療法は、忍容性が良好で実現可能と考えられることがフェーズ2試験で示された。9月6日から8日までシカゴで開催された2012 Chicago Multidisciplinary Symposium in Thoracic Oncologyで、米University of Texas SouthwesternのHak Choy氏が発表した。

 局所進行性で切除不能なNSCLCに対する化学放射線療法は標準治療の1つであるが、最良のレジメンについてはコンセンサスが得られていない。

 Choy氏らは、ペメトレキセドをカルボプラチンまたはシスプラチンと併用し、同時併用で放射線療法を行ったフェーズ1試験の忍容性が良好だったことから、さらにペメトレキセドによる地固め化学療法も行う非盲検の無作為化フェーズ2試験を実施した。

 対象は、切除不能なIIIA/IIIB期のNSCLCで、手術や化学療法による治療歴がない患者。当初、組織型は限定しなかったが、2008年10月にプロトコールを改訂し、扁平上皮癌を除外することとした。

 患者を次の2群に1対1で無作為に割り付けた。PCb群:放射線療法(総照射線量64-68Gy)と同時併用で、ペメトレキセド(500mg/m2)とカルボプラチン(AUC5)を21日毎に3回投与する。PC群:放射線療法をPCb群と同様に行い、同時併用で、ペメトレキセド(500mg/m2)とシスプラチン(75mg/m2)を21日毎に3回投与する。化学放射線療法の終了から3週間後に、両群ともに地固め化学療法としてペメトレキセド(500mg/m2)の投与を開始し、21日毎に3回投与した。
 
 同試験の主要評価項目は両レジメンにおける2年生存率、副次的評価項目は無増悪期間(TTP)、全生存期間(OS)、奏効率、実現可能性、毒性だった。
 
 PCb群は46人(女性34.8%、年齢中央値62.8歳)、PC群は52人(同40.4%、64.3歳)となった。人種の分布は両群でほぼ同様だったが、アジア人はPCb群8.7%、PC群19.2%だった。原発腫瘍の組織型分類やIIIA期とIIIB期の割合は両群で差はなかった。

 その結果、2年生存率は、PCb群45.4%(95%信頼区間:29.5−60.0)、PC群58.4%(42.6−71.3)となり、有効と仮定された50%を超える値がPC群で示された。OS中央値はPCb群18.7カ月、PC群27.0カ月だった。

 TTP中央値は、PCb群8.8カ月、PC群13.1カ月だった。ITT解析対象では、完全奏効はPCb群6.5%、PC群3.8%、部分奏効はそれぞれ45.7%と42.3%だった。

 3サイクルの化学放射線療法を終了したのは、PCb群91.3%、PC群80.8%だった。放射線療法との同時併用における化学療法の用量のコンプライアンスは高く、平均でPCb群97.1%、PC群89.7%だった。放射線療法でも照射線量のコンプライアンスは高く、平均でPCb群96.7%、PC群90.5%となった。総照射線量の平均はPCb群63.8Gy、PC群59.7Gy、中央値は両群とも66.0Gyだった。地固め化学療法における用量強度は、平均でPCb群97.0%、PC群94.6%だった。

 治療に関連するグレード4の毒性として、PCb群では好中球減少が6.5%、血小板減少が4.3%に発現し、PC群では貧血が1.9%、好中球減少が3.8%、血小板減少が1.9%、食道炎が1.9%に発現した。治療に関連する死亡は報告されていない。

 同試験では、ペメトレキセドをシスプラチンと併用した場合に2年生存率が高くなる可能性が示唆された。Choy氏によると、局所進行NSCLCに対し、ペメトレキセドとシスプラチンを用いる化学放射線療法とペメトレキセドによる地固め化学療法について、標準治療と比較するフェーズ3試験が進行中であるという。