ALK遺伝子陽性進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者の無症候性で放射線治療を行っていない脳転移に対し、クリゾチニブが有効である可能性が明らかとなった。世界規模で実施されているフェーズ2試験、PROFILE 1005のアップデート解析の結果示されたもの。成果は9月6日から8日に米国シカゴで開催された2012Chicago Multidiciplinary Symposium in Thoracic Oncologyで、米Memorial Sloan-Kettering Cancer CenterのG.J.Riely氏によって発表された。

 2012年1月2日のデータカットオフ時点で、PROFILE 1005試験には22カ国141施設から、FISH法によりALK遺伝子の転座が確認された患者901人が登録された。対象となったのは、18歳以上のALK遺伝子再構成陽性の進行NSCLC患者のうち、1レジメン以上の化学療法を受けても病状が進行した患者。クリゾチニブは250mgを1日2回、毎日経口投与され、21日を1サイクルとした。効果の判定は6週おきにRECIST基準で行い、安全性については3週おきに評価した。901人中261人のデータが解析に利用された。

 261人の年齢中央値は52.0歳(24.0-82.0)で、女性が54.4%。非喫煙者が67.4%、禁煙者が28%、喫煙者が4.6%と、非喫煙者が多かった。また、腺癌が93.9%と大半を占めていた。前治療のレジメン数は、1回が12.3%、2回が34.9%、3回以上が52.8%だった。

 抗腫瘍効果は259人で評価可能で、完全奏効(CR)が4人(1.5%)、部分奏効(PR)が151人(58.3%)、病勢安定(SD)が69人(26.6%)、客観的奏効率は59.8%だった。PFS中央値は8カ月(95%信頼区間:7-10)だった。

 ALK遺伝子陽性進行NSCLCの無症候性で放射線治療を行っていない脳転移を有する患者で、脳と全身の評価判定が可能だったのは18人。投与の結果、脳転移はCRが2人(11%)、PRが2人(11%)、SDが12人(67%)だった。脳転移に対してCRの患者は2人とも全身の反応でPRだった。脳転移に対してPRの患者は2人とも全身の反応でPRだった。脳転移に対してSDの患者は、全身の反応が9人でPR、3人でSDだった。Riely氏はこの結果について、「とても有望である」と語った。