既治療進行非小細胞肺癌(NSCLC)にpazopanibエルロチニブの併用が有効である可能性が明らかとなった。進行NSCLC患者を対象にpazopanibとエルロチニブの併用投与を行った群とエルロチブとプラセボを投与した群を比較した多施設無作為化二重盲検フェーズ2試験の結果、無増悪生存期間(PFS)の延長が示されたもの。成果は9月6日から8日に米国シカゴで開催されている2012Chicago Multidiciplinary Symposium in Thoracic Oncologyで、米SCRIのD.Spigel 氏によって発表された。

 フェーズ2試験は3B/4期の非小細胞肺癌患者のセカンドライン、サードラインとして、pazopanibを毎日600mgとエルロチニブを毎日150mg投与する群(併用群)と、プラセボとエルロチニブ150mgを投与する群(エルロチニブ群)に分けて行われた。2010年2月から2011年2月までに192人が併用群とエルロチニブ群に2対1で割り付けられた。主要評価項目はPFS、副次評価項目は全生存期間(OS)、安全性、奏効率などだった。

 患者背景を比較すると、併用群(127人)でエルロチニブ群(65人)に比べて全身状態が良い患者が多かった以外は、大きな差はなかった。

 試験の結果、PFS中央値は併用群が2.60カ月、エルロチニブ群が1.81カ月で、ハザード比0.59(95%信頼区間:0.43-0.83)、p=0.0016で、有意に併用群の方が良好だった。しかし、OS中央値は併用群が6.83カ月、エルロチニブ群が6.67カ月で、ハザード比1.10(95%信頼区間:0.77-1.55)、p=0.61で差はなかった。

 PFSが有意(p<0.05)に延長するバイオマーカーは、EGFR野生型(中央値は併用群2.92カ月、エルロチニブ群1.81カ月)、EGFRのFISH陰性(中央値は併用群3.0カ月、エルロチニブ群1.71カ月)、VerStart(EGFR-TKIの効果予測)で良好判定(中央値は併用群3.55カ月、エルロチニブ群1.87カ月)だった。また、サイトカイン、血管新生因子が、併用群の恩恵を受ける患者の同定に利用できる可能性も示唆された。

 グレード3/4の副作用は併用群で多いものがあった。下痢(併用群15%、エルロチニブ群9%)、倦怠感(併用群21%、エルロチニブ群15%)などだ。治療に関連した重篤な副作用は併用群が28%、エルロチニブ群が3%、治療中止につながった毒性は併用群20%、エルロチニブ群6%だった。