ドイツBayer社は、8月30日、経口マルチキナーゼ阻害薬regorafenibについて、イマチニブとスニチニブによる前治療で病勢進行した、転移性かつ/または切除不能の消化管間質腫瘍(GIST)に対する治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)に新薬承認申請を行ったと発表した。

 regorafenibは、血管新生やリンパ脈管新生に重要な役割を果たす血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)のチロシンキナーゼを阻害するほか、KIT、RET、PDGFR、FGFRなど、発癌と腫瘍微小環境に関わる様々なキナーゼも阻害する。

 今回の申請は、多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照フェーズ3試験「GRID試験」のデータに基づくもの。イマチニブとスニチニブによる前治療にも関わらず病勢進行した199人のGIST患者を対象に行われた同試験において、regorafenib+支持療法(BSC)群の無増悪生存期間(PFS)中央値は4.8カ月となり、プラセボ+BSC群の0.9カ月と比べ、有意にPFSを改善したことが示された。

 同剤は、昨年にFDAからGISTに対する迅速審査の指定を受けている。また、転移性大腸癌に対する治療薬としては、今年にFDAと欧州医薬品庁(EMA)に新薬承認申請しており、FDAからは優先審査の指定を受けている。