エーザイの子会社であるMorphotek社は、8月27日、転移性軟部肉腫を対象に、開発中のヒト化モノクローナル抗体薬MORAb-004をゲムシタビン/ドセタキセルに追加する国際ランダム化フェーズ2試験を開始すると発表した。

 MORAb-004は、endosialinまたはCD248としても知られるtumor endothelial marker-1(TEM-1)阻害剤。TEM-1は腫瘍細胞組織、および癌細胞の間質に存在する線維芽細胞や新生血管に過剰発現しており、微小環境において腫瘍増殖を支える重要な役割を果たしている。

 今回のプラセボ対照、二重盲験フェーズ2試験では、転移性軟部肉腫の標準的治療であるゲムシタビン/ドセタキセルにMORAb-004またはプラセボを併用して比較検討する。

 米国、欧州、豪州、ニュージーランドの施設から最高200人の患者登録を予定している。効率的な臨床試験実施のための“アダプティブ・デザイン”の導入により、参加者には肉腫のさまざまなサブタイプを含めて、治療が有効である患者の予測マーカーの特定を目指す。

 腫瘍を直接攻撃する化学療法剤による治療と、腫瘍の微小環境を標的とするMORAb-004を組み合わせることにより、腫瘍を効果的にたたくことができると期待される。

 主要エンドポイントは無増悪生存期間(PFS)、二次エンドポイントでは全生存期間(OS)、効果予測マーカーの特定、安全性などを評価する。


 腫瘍の微小環境におけるTEM-1阻害は、腎癌、乳癌、大腸癌、膵癌、肺癌、子宮体癌、肉腫や神経外杯葉性腫瘍など多種の固形腫瘍で有効性が示されており、既治療の固形腫瘍の患者に対するMORAb-004のフェーズ1b試験のほか、進行メラノーマ患者および進行大腸癌患者を対象としたMORAb-004単剤治療のフェーズ2試験がそれぞれ患者登録を行っている。

 Morphotek社は2000年に設立され、ヒト化モノクローナル抗体薬を主力として開発に取り組むバイオテクノロジー企業。