米食品医薬品局(FDA)は8月9日、フィラデルフィア染色体陰性(Ph-)急性リンパ性白血病(ALL)の治療薬として、ビンクリスチンのリポソーム製剤である「Marqibo」を承認したと発表した。Marqiboは、標準的な治療で2回以上再発した患者もしくは2レジメン以上の治療後に増悪した患者に対して認可された。なおMarqiboはオーファンドラッグに指定されており、迅速承認プログラムの下で承認された。

 Marqiboの有効性は、標準治療で2回以上再発し、また前治療で90日以上の効果が続いた成人Ph- ALL患者を対象に、Marqiboを単剤投与した臨床試験で検討された。この試験には65人が登録され、このうち10人(15.4%)はCR(完全寛解)もしくはCRi(骨髄では完全寛解だが、血球数は回復していない状態)に達した。CR/CRi患者の寛解期間中央値は28日、初回イベント(再発、死亡、次の治療への移行)までの期間中央値は56日であった。

 安全性については、計83人を対象とした2つの単群試験で検討された。発熱を伴う白血球減少、血圧低下、呼吸困難、心停止などの重篤な有害事象は76%の患者に見られた。主な副作用は便秘、悪心、血球数減少、発熱、神経障害、疲労、下痢、食欲低下、不眠だった。

 Marqiboの投与は、髄液注射など静脈注射以外の投与法は致死的であることから、必ず静脈注射することが、添付文書に記載される。またMarqiboはビンクリスチン単剤投与とは異なる用量が推奨されており、過剰投与を防ぐため、投与前には薬剤名と用量を確かめることも添付文書に明記される。