前立腺特異的膜抗原(PSMA)を標的とした米GenSpera社のプロドラッグ、G202のフェーズ2試験が米食品医薬品局(FDA)の審査を通過した。各施設の治験審査委員会(IRB)の承認後、ホルモン不応性で化学療法未治療の転移性前立腺癌患者40人を登録し、米国および英国の6施設で試験の実施を予定している。

 G202は、転移細胞を含む前立腺癌細胞に過剰発現するPSMAを標的とした薬剤で、腫瘍到達後に効力を現すプロドラッグ。強力な殺細胞性物質である植物由来タプシガルギンの一種12ADTと、薬剤送達技術を組み合わせてGenSpera社が開発した。

 12ADTは水溶性ペプチドを付着させることにより、血流に乗って腫瘍へ送達する。腫瘍細胞内の酵素、PSMAによりペプチドが外れ、12ADTが放出される仕組みだ。腫瘍到達後、12ADTは腫瘍細胞および隣接する腫瘍細胞を直接的に殺傷する。

 12ADTの殺細胞機序は細胞増殖速度に基づくものではないため、増殖速度の遅い癌細胞への効果や癌幹細胞への効果も期待される。

 ジョンズ・ホプキンス大学をはじめとした複数施設で、フェーズ1a/1b試験(用量漸増、安全性試験)がすでに終了している。

 PSMAは前立腺癌以外にも腫瘍内皮細胞に過剰発現していることから、同社は前立腺癌以外の癌腫においてもフェーズ2試験を進めたいとの考えを表明している。