日本臨床腫瘍学会、日本肺癌学会、日本呼吸器学会が厚生労働大臣宛に提出していた、「脳転移を有する患者に対するアバスチンの取り扱い変更に係る要望書」に関して、厚生労働省は6月8日に、中外製薬に対して添付文書を改訂して差し支えないと回答した。

 日本臨床腫瘍学会、日本肺癌学会、日本呼吸器学会は、2011年の8〜9月に、厚生労働省に対して、「脳転移を有する患者に対するアバスチンの取り扱い変更に係る要望書」を提出していた。中外製薬は、2012年5月に、厚生労働省に対し、「アバスチン点滴静注用 100mg/4mL、400mg/16mL 脳転移例に関する添付文書記載変更(原則禁忌から慎重投与への変更)について」という改定案を提出しており、このたび厚生労働省が改定案を認めた。

 これまでアバスチン(一般名ベバシズマブ)の添付文書には、原則禁忌として脳転移を有する患者が記載されており、投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること、としていた。

 今回の改訂で、原則禁忌から脳転移を有する患者は削除され、慎重投与の対象として「脳転移を有する患者」が記載される。

 この改訂の背景として、グローバルに実施された、大腸癌、乳癌、肺癌を対象とした臨床試験を詳細に検討した結果、ベバシズマブを投与された患者における脳出血の発生数が対照群と差がないことが示されたことがある。